結論から言うと、売り手に最適な仲介会社は自社の年商規模で変わります。 年商1億円以下ならバトンズ(売り手無料)やインテグループ(最低報酬500万円)、年商1〜10億円ならM&A総合研究所(完全成功報酬制)やストライク、年商10億円以上なら日本M&Aセンターやm&Aキャピタルパートナーズが第一候補です。
本記事では、売り手企業の立場から主要8社の手数料体系・対象規模・強みを比較し、自社に合った仲介会社を選ぶための判断基準を整理しました。
この記事でわかること:
- 主要M&A仲介会社8社の手数料・サービス内容の一覧比較
- レーマン方式の「計算基準の違い」で手数料がどう変わるかのシミュレーション
- 年商規模別に、どの仲介会社が適しているかの振り分け
- 仲介契約を結ぶ前に確認すべき注意点(テール条項・専任条項・利益相反)
この記事の対象読者: 会社や事業の売却を検討している中小企業のオーナー経営者。買い手側の情報は含みません。
M&A仲介会社8社の比較表【2026年4月時点】

まず、売り手が比較すべき主要8社の手数料体系を一覧にまとめます。
会社名 | 着手金 | 中間金 | 成功報酬の計算基準 | 最低報酬 | 主な対象規模 |
|---|---|---|---|---|---|
日本M&Aセンター | あり | 未開示 | 移動総資産ベース | 未開示(※1) | 年商数億〜数百億円 |
M&Aキャピタルパートナーズ | 無料 | なし | 株価ベース | 2,500万円 | 年商数億〜数百億円 |
ストライク | 無料 | 100〜300万円 | オーナー受取額ベース | 2,000万円 | 年商数億〜数十億円 |
M&A総合研究所 | 無料 | 無料 | 譲渡価格ベース | 2,500万円 | 年商数千万〜数十億円 |
バトンズ | 無料 | 無料 | 売り手は完全無料 | — | 年商数百万〜数億円 |
インテグループ | 無料 | 無料 | 株価ベース | 500万円 | 年商数千万〜数十億円 |
fundbook | 無料 | 報酬の10% | 移動総資産ベース | 2,500万円 | 年商数千万〜数十億円 |
CINC Capital | 無料 | 無料 | レーマン方式 | 500万円 | 年商数千万〜数十億円 |
(※1)業界情報では2,500万円程度とされていますが、公式には非開示です。
各社の手数料は随時改定される可能性があります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。
出典: 各社公式サイトの料金ページ(2026年4月5日確認)
レーマン方式の「計算基準」の違いで手数料はこれだけ変わる

M&A仲介の成功報酬はほぼすべての会社が「レーマン方式」を採用しています。しかし、計算基準が会社によって異なるため、同じ「5%」でも手数料の総額が大きく変わります。 これは売り手にとって最も見落としやすく、かつ手取り額に直結するポイントです。
レーマン方式の料率テーブル(各社共通)
取引金額 | 料率 |
|---|---|
5億円以下の部分 | 5% |
5億〜10億円の部分 | 4% |
10億〜50億円の部分 | 3% |
50億〜100億円の部分 | 2% |
100億円超の部分 | 1% |
料率テーブル自体は各社ほぼ共通です。問題は「何に対して」この料率をかけるか、という計算基準の違いです。
計算基準は大きく4種類
- 移動総資産ベース(日本M&Aセンター・fundbook): 株式価値+負債の合計に料率をかける。借入金が多い企業ほど手数料が高額になる
- 株価ベース(M&Aキャピタルパートナーズ・インテグループ): 株式の譲渡対価のみに料率をかける。負債は含まない
- オーナー受取額ベース(ストライク): 実際にオーナーが受け取る金額を基準に計算
- 譲渡価格ベース(M&A総合研究所): 譲渡対価を基準に計算。負債を含まない
具体例:株式価値3億円・借入金2億円の会社を売却した場合
計算基準 | 計算対象の金額 | 手数料の目安 |
|---|---|---|
移動総資産ベース | 5億円(3億円+2億円) | 2,500万円 |
株価ベース | 3億円 | 1,500万円 |
同じ取引でも手数料に約1,000万円の差が出ます。借入金が大きい企業ほど、この差はさらに広がります。
仲介会社を比較する際は「成功報酬5%」という表面的な料率ではなく、何を基準に計算するかを必ず確認してください。
年商規模別|自社に合う仲介会社の選び方

仲介会社にはそれぞれ得意とする案件規模があります。自社の年商規模に合わない会社に相談すると、断られたり、対応の優先度が下がる場合があります。以下の振り分けを参考にしてください。
年商1億円以下(スモールM&A)
おすすめ: バトンズ、インテグループ、CINC Capital
この規模では、大手仲介会社の最低報酬(2,000万〜2,500万円)が売却額に対して割高になるケースが多く、実質的な手数料率が10%を超えることもあります。
- バトンズ: 売り手は完全無料。24万人超の買い手ネットワークで小規模案件のマッチングに強い。ただし、プラットフォーム型のため専任アドバイザーのハンズオン支援は限定的
- インテグループ: 最低報酬500万円は主要仲介会社で最低水準。完全成功報酬制で初期費用ゼロ
- CINC Capital: 最低報酬500万円。業界歴10年以上のアドバイザーが在籍
年商1億〜10億円(中小企業のM&A)
おすすめ: M&A総合研究所、ストライク、インテグループ
中小企業のM&Aで最もボリュームゾーンとなる規模帯です。完全成功報酬制の会社を軸に比較すると、初期コストを抑えて売却活動を進められます。
- M&A総合研究所: 着手金・中間金とも無料の完全成功報酬制。AIマッチングシステムを活用し、平均成約期間6ヶ月と業界水準より短い(出典: M&A総合研究所公式サイト)
- ストライク: 着手金無料で、中間金も100万〜300万円と抑えめ。オーナー受取額ベースで手数料を計算するため、売り手にとって透明性が高い
- インテグループ: 最低報酬500万円のため、売却額が1〜3億円程度の案件では他社より手数料を抑えやすい
年商10億円以上(中堅〜大企業のM&A)
おすすめ: 日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク
この規模では、買い手候補のネットワーク規模と交渉力が重要になります。大手仲介会社は数千〜数万社の買い手候補を持ち、高い譲渡価格を引き出す交渉力があります。
- 日本M&Aセンター: 累計成約9,500件超(2025年3月末時点、出典: 同社IR情報)で業界最大手。全国に拠点を持ち、地方企業の売却にも対応。ただし着手金ありで計算基準は移動総資産ベース
- M&Aキャピタルパートナーズ: 着手金無料・株価ベースのレーマン方式。「支払手数料率の低さNo.1」を標榜しており、大型案件では手数料メリットが大きい
- ストライク: 公認会計士が設立したM&A専業会社。着手金無料で、基本合意後に100万〜300万円の中間金が発生する
主要8社の特徴と向き不向き
日本M&Aセンター
概要: M&A仲介業界の最大手。累計成約9,500件超(2025年3月末時点)、コンサルタント660名(2025年6月末時点)という圧倒的な規模を持つ。2026年3月期の売上高は463億円を計画。
出典: 公式サイト 手数料ページ、IR情報(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: あり(企業評価料・概要書作成費等を含む。金額は案件規模による)
- 中間金: 公式ページに明示なし
- 成功報酬: 移動総資産ベースのレーマン方式
こんな企業におすすめ:
- 年商10億円以上で、幅広い買い手候補から最適な相手を探したい
- 地方に拠点があり、地方銀行や地域の買い手ネットワークにアクセスしたい
- 業界最大手の安心感・知名度を重視する
おすすめしない企業:
- 年商数億円以下の小規模案件(最低報酬額が割高になる可能性)
- 着手金の負担を避けたい企業
- 借入金が大きく、移動総資産ベースでは手数料が膨らむ企業
M&Aキャピタルパートナーズ
概要: 売上高224億円規模で業界トップクラス。着手金無料・株価ベースの成功報酬で、売り手にとってコストメリットのある手数料体系を採用。
出典: 公式サイト 手数料解説(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: 無料(基本合意まで無料)
- 中間金: なし
- 成功報酬: 株価ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,500万円
こんな企業におすすめ:
- 年商5億円以上で、手数料を抑えたい(株価ベースのため借入金が多い企業に有利)
- 着手金なしで売却活動を始めたい
- 成約まで一切の費用負担なしで進めたい
おすすめしない企業:
- 年商1億円以下の小規模案件(最低報酬2,500万円が割高)
- 売却額が5億円以下で、最低報酬額が実質的な手数料率を大きく押し上げる場合
ストライク
概要: 公認会計士が設立したM&A仲介専業会社。売上高203億円規模。2021年7月に着手金を廃止し、オーナー受取額ベースの成功報酬を採用。
出典: 公式サイト 料金体系(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: 無料
- 基本合意報酬(中間金): 100万〜300万円(資産総額に応じて段階設定)
- 成功報酬: オーナー受取額ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,000万円
こんな企業におすすめ:
- 手数料の計算基準に透明性を求める企業(受取額ベースのため直感的にわかりやすい)
- 年商3億〜数十億円の中堅企業
- 中間金は許容できるが、着手金は払いたくない企業
おすすめしない企業:
- 基本合意の時点で一切費用を払いたくない企業(中間金が100万〜300万円発生する)
- 年商1億円以下の小規模案件
M&A総合研究所
概要: AIマッチングシステムを活用し、平均成約期間6ヶ月(公式サイト掲載)と業界水準より短い成約スピードが特徴。着手金・中間金とも完全無料の成功報酬制。
出典: 公式サイト 手数料ページ(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: 無料
- 中間金: 無料
- 成功報酬: 譲渡価格ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,500万円
こんな企業におすすめ:
- 初期費用ゼロで売却活動を始めたい
- できるだけ短期間で成約したい
- テクノロジーを活用した効率的なマッチングに関心がある
おすすめしない企業:
- 年商1億円以下の小規模案件(最低報酬2,500万円が割高)
- 対面での手厚い対応を重視し、テクノロジー活用に抵抗がある場合
バトンズ(BATONZ)
概要: 日本最大級のM&Aマッチングプラットフォーム。24万人超の買い手ネットワーク、累計28,000件超の案件登録(2025年2月時点)。売り手は完全無料で利用できる。2026年4月にIPO(上場)を予定。
出典: 公式サイト 料金ページ(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 売り手: 着手金・中間金・成約手数料すべて無料
- 買い手のみ: 成約手数料2%(最低275,000円)
こんな企業におすすめ:
- 年商1億円以下のスモールM&A・個人事業の売却
- 手数料を完全にゼロにしたい
- まずは幅広い買い手候補に案件を見てもらいたい
おすすめしない企業:
- 専任アドバイザーにフルサポートしてほしい企業(プラットフォーム型のため支援範囲が限定的)
- 年商10億円以上の中堅〜大企業(大手仲介会社のほうがネットワーク・交渉力が強い)
- M&Aの経験がなく、手続き全般をプロに任せたい場合
インテグループ
概要: 完全成功報酬制で、最低報酬500万円は主要仲介会社のなかで最低水準。小規模〜中規模案件に強み。
出典: 公式サイト 料金体系(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: 無料
- 中間金: 無料
- 成功報酬: 株価ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 500万円
こんな企業におすすめ:
- 年商5,000万〜5億円の中小企業で、手数料を抑えたい
- 売却額が1〜3億円程度で、大手の最低報酬(2,000万〜2,500万円)が割高に感じる
- 完全成功報酬制で初期リスクゼロにしたい
おすすめしない企業:
- 年商数十億円以上の大型案件(大手仲介のほうが買い手ネットワークが広い)
- 全国に拠点がある仲介会社を希望する場合
fundbook(ファンドブック)
概要: テクノロジー活用による透明性の高いM&Aプロセスが特徴。2024年にチェンジホールディングス(東証プライム・3962)が買収し、完全子会社化。
出典: 公式サイト 譲渡側報酬(2026年4月5日確認)
手数料体系:
- 着手金: 無料
- 中間金: 成功報酬の10%
- 成功報酬: 移動総資産ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,500万円
こんな企業におすすめ:
- テクノロジーを活用した透明性の高いプロセスを希望する
- チェンジHDグループのネットワーク(DX・IT領域)に関心がある
おすすめしない企業:
- 移動総資産ベースの計算で手数料が膨らむ企業(借入金が大きい場合)
- 独立系の仲介会社を希望する場合(現在はチェンジHD傘下)
CINC Capital(シンクキャピタル)
概要: 完全成功報酬制で最低報酬500万円。業界歴10年以上のベテランアドバイザーが在籍。
出典: 検索結果に基づく情報(2026年4月5日確認。公式サイトでの最新情報の確認を推奨)
手数料体系:
- 着手金: 無料
- 中間金: 無料
- 成功報酬: レーマン方式
- 最低報酬: 500万円
こんな企業におすすめ:
- 年商5,000万〜数億円で、経験豊富なアドバイザーに担当してほしい
- 最低報酬を抑えたい小規模案件
おすすめしない企業:
- 大手仲介の知名度・実績を重視する場合
- 大規模な買い手ネットワークを求める場合
「最低報酬額」は小規模M&Aの手数料を左右する
成功報酬制の仲介会社を選ぶ際、見落としがちなのが「最低報酬額」です。レーマン方式で計算した手数料が最低報酬額を下回る場合、最低報酬額がそのまま手数料になります。
最低報酬額の比較(売り手向け)
会社名 | 最低報酬 | 売却額1億円の場合の実質手数料率 |
|---|---|---|
バトンズ | 0円 | 0%(売り手無料) |
インテグループ | 500万円 | 5.0% |
CINC Capital | 500万円 | 5.0% |
ストライク | 2,000万円 | 20.0% |
M&Aキャピタルパートナーズ | 2,500万円 | 25.0% |
M&A総合研究所 | 2,500万円 | 25.0% |
fundbook | 2,500万円 | 25.0% |
日本M&Aセンター | 未開示 | — |
売却額1億円の案件で最低報酬2,500万円の仲介会社を選ぶと、実質的な手数料率は25%になります。売却額が小さいほど最低報酬額の影響は大きくなるため、年商数億円以下の企業は最低報酬額を必ず確認してください。
仲介会社と契約する前に確認すべき5つのポイント

仲介会社を選んだ後、実際に契約を結ぶ段階でも注意すべき点があります。中小企業庁が2024年8月に改訂した「中小M&Aガイドライン(第3版)」の内容をもとに、売り手が確認すべきポイントを整理します。
1. 専任条項の内容を確認する
仲介契約には「専任条項」が含まれることが一般的です。専任契約を結ぶと、契約期間中は他の仲介会社やFAに依頼できなくなります。
- 契約期間は6ヶ月〜1年が一般的
- 候補先が見つからない場合でも、期間中は他社に乗り換えられない
- 非専任契約も選択肢に入れることをガイドラインは推奨している
2. テール条項の範囲と期間を確認する
テール条項とは、仲介契約終了後も一定期間内に仲介会社が紹介した買い手候補とM&Aが成立した場合、成功報酬を支払う義務が生じる条項です。
- ガイドラインでは「仲介会社が紹介した候補先に限定すべき」としている
- 期間は「1年〜1年半が妥当」とされている
- テール条項の対象が広すぎないか、必ず契約書で確認する
3. 手数料の計算基準と総額の事前開示を求める
2024年の改訂で、仲介会社は手数料の事前開示が義務化されました。
- 成功報酬の計算基準(移動総資産・株価・譲渡価格など)を書面で確認
- 自社の財務状況をもとに、想定される手数料の概算を事前に算出してもらう
- 着手金・中間金・成功報酬以外に別途かかる費用がないか確認
4. M&A支援機関登録の有無を確認する
中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」に登録されているかは、信頼性の最低限の基準です。
- 登録制度のサイト(https://ma-shienkikan.go.jp/)で検索可能
- 登録されている会社は中小M&Aガイドラインの遵守を宣言している
- 事業承継・引継ぎ補助金の利用時に登録仲介会社の利用が条件となるケースがある
5. 仲介(両手)かFA(片手)かを理解する
M&A仲介会社は、売り手・買い手の双方と契約する「両手仲介」が基本です。これには構造的な利益相反リスクがあります。
- 仲介会社は売り手と買い手の両方から手数料を受け取る
- 成約を優先するあまり、売り手に不利な条件での合意を促される可能性がある
- 売り手の利益最大化を最優先にしたい場合は、FA(ファイナンシャル・アドバイザー)も選択肢
FAは売り手の側にのみ立ち、売り手の利益最大化を追求する専門家です。手数料は仲介と同水準かやや高めですが、交渉で売り手側の立場を徹底して守ります。
FAと仲介の違いについては「M&A FA(財務アドバイザー)とは?仲介との違いを解説」で詳しく解説しています。
※ 仲介契約やFA契約の具体的な内容については、M&Aに詳しい弁護士や公認会計士に相談されることをおすすめします。
M&A仲介会社の選び方チェックリスト
仲介会社の比較で迷った場合は、以下の順で判断するとスムーズです。
ステップ1: 自社の年商規模で候補を絞る
- 年商1億円以下 → バトンズ、インテグループ、CINC Capital
- 年商1〜10億円 → M&A総合研究所、ストライク、インテグループ
- 年商10億円以上 → 日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク
ステップ2: 手数料体系を比較する
- 着手金を払いたくない → 着手金無料の会社に絞る
- 成約するまで一切払いたくない → 完全成功報酬制の会社(M&A総合研究所、インテグループ、CINC Capital)
- 自社の借入金が多い → 株価ベースまたは譲渡価格ベースの会社を優先
ステップ3: 複数社に相談して比較する
- 最低2〜3社には初回相談(無料)を依頼する
- 担当アドバイザーとの相性、提示される企業評価額、想定スケジュールを比較
- 専任契約を急がされる場合は注意
M&A全体の費用感をつかみたい方は「M&A費用・手数料の相場を解説」もあわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 仲介会社に相談したら、必ず売却しなければなりませんか?
いいえ。ほとんどの仲介会社は初回相談を無料で受け付けており、相談しただけで売却の義務は生じません。企業価値の算定だけ依頼して、売却するかどうかは後から判断することも可能です。
Q. 複数の仲介会社に同時に相談してもいいですか?
専任契約を結ぶ前であれば、複数社への相談は問題ありません。むしろ、中小M&Aガイドラインでは複数社の比較検討を推奨しています。ただし、専任契約を結んだ後は、その契約期間中は原則として他社への依頼はできません。
Q. 着手金無料の会社は、サービスの質が低いのでしょうか?
一概にそうとは言えません。M&Aキャピタルパートナーズやストライクなど、業界大手でも着手金無料の会社があります。着手金の有無だけでなく、成功報酬の計算基準・最低報酬額・アドバイザーの経験・買い手ネットワークの規模を総合的に比較することが重要です。
Q. 売却にはどのくらいの期間がかかりますか?
一般的には6ヶ月〜1年程度が目安です。M&A総合研究所は平均成約期間6ヶ月と公表していますが、業種・規模・希望条件によって大きく変動します。急ぎの場合は、初回相談時にスケジュール感を確認してください。
Q. 仲介とFA(ファイナンシャル・アドバイザー)のどちらを選ぶべきですか?
売却額が数億円以上で、価格交渉を有利に進めたい場合はFAの検討をおすすめします。FAは売り手の味方として交渉に臨むため、利益相反リスクがありません。一方、仲介は売り手・買い手双方のネットワークを持つため、マッチングの効率は高い傾向にあります。自社の状況に応じて選択してください。
まとめ:売り手にとって最適な仲介会社は「規模」と「手数料基準」で変わる
M&A仲介会社は各社で手数料の計算基準・最低報酬額・対象規模が異なります。「どの会社が一番いい」という正解はなく、自社の年商規模と借入金の状況に合った会社を選ぶことが、手取り額を最大化する近道です。
まずは年商規模で候補を2〜3社に絞り、初回相談(無料)で企業評価額と手数料の概算を出してもらってから比較するのが現実的な進め方です。
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※ 本記事に記載の手数料・サービス内容は各社公式サイトの情報に基づいていますが、随時変更される可能性があります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。M&Aの実行にあたっては、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家に相談されることをおすすめします。
