レーマン方式とは?計算例付きでわかるM&A手数料の仕組み・4つの基準・注意点
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レーマン方式とは?計算例付きでわかるM&A手数料の仕組み・4つの基準・注意点

レーマン方式の計算方法を具体例付きで解説。株価基準・移動総資産基準など4種類の違い、主要M&A仲介会社の採用基準比較、金額帯別の手数料早見表まで網羅。

M&A比較レビュー編集部2026/4/118分で読める

レーマン方式とは、M&A仲介会社やFA(財務アドバイザー)に支払う成功報酬の算出方法です。 取引金額に応じて段階的に手数料率が下がる仕組みで、M&A業界で最も広く使われています。

ただし「レーマン方式」と一口に言っても、報酬の計算基準には4種類あり、どの基準を採用するかで同じ取引でも数百万〜数千万円の差が出ます。 「うちの手数料はレーマン方式です」という説明だけでは、実際にいくらかかるか判断できません。

この記事では、レーマン方式の計算の仕組みを具体的な数字で解説し、4つの基準の違いや主要仲介会社の採用状況を比較します。

この記事でわかること:

  • レーマン方式の手数料率テーブルと計算ステップ
  • 4つの報酬基準額(株価・オーナー受取額・企業価値・移動総資産)の違い
  • 金額帯別・基準別の手数料早見表
  • 主要M&A仲介会社がどの基準を採用しているか
  • 最低報酬額(ミニマムフィー)が適用されるケース
  • 仲介会社に事前確認すべきポイント

想定読者: 会社の売却を検討しており、M&A仲介会社への手数料がいくらかかるか把握したい中小企業の経営者

レーマン方式の基本的な仕組み

レーマン方式は、取引金額を複数の金額帯に区切り、それぞれに異なる手数料率を掛けて合算する「段階的累進方式」です。

考え方は所得税の累進課税とほぼ同じです。年収全体に最高税率が掛かるわけではないのと同様に、レーマン方式でも取引金額全体に5%が掛かるわけではありません。金額が大きくなるほど、追加部分の手数料率が下がっていきます。

名前の由来

レーマン方式の名前の由来には2つの説があります。

  • アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズが採用した料金体系に由来する説
  • ドイツの経済学者レーマン博士の学説を応用した分配方式に由来する説

日本では、M&A仲介会社レコフの創業者がリーマン・ブラザーズの方式を参考に導入したとされています(出典:M&Aキャピタルパートナーズ公式コラム、2026年4月確認)。

レーマン方式の手数料率テーブル

レーマン方式で一般的に採用されている手数料率は以下のとおりです。

報酬基準額の金額帯

手数料率

5億円以下の部分

5%

5億円超〜10億円以下の部分

4%

10億円超〜50億円以下の部分

3%

50億円超〜100億円以下の部分

2%

100億円超の部分

1%

ポイント: 金額全体に一律の料率を掛けるのではなく、各金額帯ごとに料率を掛けた結果を合算します。

なお、この料率テーブルは業界で「一般的」とされるものであり、仲介会社によっては独自の料率を設定している場合もあります。契約前に必ず確認してください。

(出典:日本M&Aセンター公式コラム、M&Aキャピタルパートナーズ公式コラム、2026年4月確認)

【計算例①】取引金額8億円のケース

レーマン方式の段階的手数料率テーブルと計算例のイメージ」 width=

レーマン方式の計算を、実際の数字を使ってステップごとに見ていきます。

前提: 株式の譲渡価格(売却額)8億円、株価基準で計算

計算ステップ

ステップ1: 取引金額を金額帯に分解する

  • 5億円以下の部分 → 5億円
  • 5億円超〜10億円以下の部分 → 3億円(8億円 − 5億円)
  • 10億円超の部分 → なし

ステップ2: 各金額帯に手数料率を掛ける

金額帯

対象金額

手数料率

報酬額

5億円以下

5億円

5%

2,500万円

5億円超〜10億円以下

3億円

4%

1,200万円

合計

8億円

3,700万円

ステップ3: 消費税を加算する

3,700万円 × 1.1 = 4,070万円(税込)

8億円の取引で、成功報酬は税込約4,070万円になります。

【計算例②】取引金額20億円のケース

規模がもう少し大きい取引も計算してみます。

前提: 株式の譲渡価格20億円、株価基準で計算

金額帯

対象金額

手数料率

報酬額

5億円以下

5億円

5%

2,500万円

5億円超〜10億円以下

5億円

4%

2,000万円

10億円超〜50億円以下

10億円

3%

3,000万円

合計

20億円

7,500万円

消費税込み:7,500万円 × 1.1 = 8,250万円

取引金額が8億円→20億円と2.5倍になっても、手数料は3,700万円→7,500万円で約2倍にとどまります。金額が大きくなるほど追加部分の料率が下がるため、大規模取引ほど手数料の「負担率」は低くなる構造です。

要注意:4つの報酬基準額でここまで変わる

レーマン方式の4つの報酬基準額の違いを示すイメージ図」 width=

レーマン方式の料率テーブル自体はどの仲介会社もほぼ共通です。しかし、「何の金額に対してこの料率を掛けるか」(報酬基準額)は仲介会社によって異なります。

この違いが、同じ取引条件でも成功報酬に数百万円〜数千万円の差を生む最大の要因です。

①株式価値基準(株価レーマン方式)

報酬基準額 = 株式の譲渡価額のみ

4つの基準のなかで報酬基準額が最も小さくなり、売り手にとって最も有利な方式です。純粋に「売却額がいくらか」だけで手数料が決まるため、計算もシンプルです。

採用例:M&Aキャピタルパートナーズ、M&A総合研究所

②オーナー受取額基準

報酬基準額 = 株式譲渡額 + 役員借入金(オーナーからの貸付金の返済額)

オーナーがM&Aを通じて実際に受け取る総額を基準にする考え方です。役員借入金がある企業では、株価基準よりも報酬が高くなります。

採用例:ストライク(売り手向け)

③企業価値基準

報酬基準額 = 株式譲渡額 + 有利子負債(銀行借入金等)

企業の価値全体を反映した基準です。銀行借入が多い企業ほど報酬基準額が大きくなり、成功報酬が膨らみます。

④移動総資産基準

報酬基準額 = 株式譲渡額 + すべての負債(有利子負債+買掛金+未払金等)

4つの基準のなかで報酬基準額が最も大きくなり、成功報酬が最も高額になる傾向があります。建設業・卸売業など営業負債が大きい業種で特に影響が大きくなります。

採用例:日本M&Aセンター、ストライク(買い手向け)

(出典:日本M&Aセンター公式コラム、M&Aキャピタルパートナーズ公式、2026年4月確認)

【計算例③】同じ企業でも基準が違うと手数料はこれだけ変わる

4つの基準の違いを、1つの会社の条件を使って比較してみます。

前提条件(A社):

  • 株式譲渡額:5億円
  • 役員借入金(オーナー貸付金):5,000万円
  • 有利子負債合計:1億円
  • 有利子負債以外の負債(買掛金・未払金等):1億5,000万円

報酬基準

報酬基準額の計算

報酬基準額

成功報酬(税抜)

税込参考額

①株式価値基準

株式譲渡額のみ

5億円

2,500万円

2,750万円

②オーナー受取額基準

5億 + 5,000万

5億5,000万円

2,700万円

2,970万円

③企業価値基準

5億 + 1億

6億円

2,900万円

3,190万円

④移動総資産基準

5億 + 1億 + 1億5,000万

7億5,000万円

3,500万円

3,850万円

結果:株式価値基準と移動総資産基準で1,000万円の差(税抜)が発生します。

この例は譲渡額5億円の比較的シンプルなケースですが、負債が多い企業や取引金額が大きいケースでは、基準の違いによる差額がさらに拡大します。

(出典:日本M&Aセンター公式コラム の計算例を基に作成、2026年4月確認)

金額帯別・基準別 レーマン方式 手数料早見表

「自分の会社を売ったら手数料はいくらになるのか」を大まかに把握するための早見表です。

前提条件: 役員借入金=譲渡価格の10%、有利子負債(銀行借入金等)=譲渡価格の40%、その他負債(買掛金・未払金等)=譲渡価格の20%と仮定

譲渡価格

①株価基準

②オーナー受取額基準

③企業価値基準

④移動総資産基準

1億円

500万円

550万円

700万円

850万円

3億円

1,500万円

1,650万円

2,100万円

2,540万円

5億円

2,500万円

2,700万円

3,300万円

3,900万円

8億円

3,700万円

4,020万円

4,860万円

5,580万円

10億円

4,500万円

4,800万円

5,700万円

6,600万円

20億円

7,500万円

8,100万円

9,900万円

1億1,700万円

30億円

1億500万円

1億1,400万円

1億4,100万円

1億6,800万円

※上記はすべて税抜金額。実際の支払いには消費税10%が別途加算されます

※負債の構成・比率は企業によって大きく異なるため、あくまで目安としてご活用ください。自社の正確な手数料は仲介会社に直接お見積もりください

この表からわかること:

  • 譲渡価格3億円の場合、株価基準と移動総資産基準で約1,000万円の差
  • 譲渡価格10億円の場合、株価基準と移動総資産基準で約2,100万円の差
  • 譲渡価格が同じでも、負債が多い企業ほど③④の基準では手数料が跳ね上がる

(出典:標準的なレーマン方式の料率テーブルに基づき算出、2026年4月時点)

主要M&A仲介会社のレーマン方式 採用基準の比較

主要な仲介会社がどの報酬基準を採用しているかをまとめました。仲介会社選びの際に、料率だけでなく「どの基準のレーマン方式か」を必ず確認してください。

会社名

レーマン方式の基準

着手金

中間金

最低報酬額

日本M&Aセンター

移動総資産基準

あり

あり

2,000万円

M&Aキャピタルパートナーズ

株式価値基準(株価レーマン)

無料

あり(成功報酬の約10%)

2,500万円

ストライク

売り手:オーナー受取額基準 / 買い手:移動総資産基準

無料(基本合意時100万〜300万円)

なし

2,000万円(売り手・4億円以下は一律2,000万円)

M&A総合研究所

譲渡価格基準(≒株価基準)

無料

無料

未公表

※2026年4月時点の各社公式サイト掲載情報に基づく。個別案件により異なる場合があります。最新情報は各社に直接ご確認ください。

(出典:M&Aキャピタルパートナーズ手数料ページ、ストライク手数料ページ、各社公式サイト、2026年4月確認)

この比較表の読み方

成功報酬の大きさは「レーマン方式の基準」×「料率」×「取引金額」で決まりますが、実際の支払総額はそれだけでは決まりません。

着手金はM&Aが不成立でも返金されないため、売却が実現しなかった場合のリスクになります。中間金も同様に、基本合意後にクロージングに至らなかった場合は戻ってきません。

一方で最低報酬額は、小規模案件ではレーマン方式の計算結果より高くなることがあり、実質的にレーマン方式が適用されないケースもあります(次のセクションで詳しく解説します)。

最低報酬額(ミニマムフィー)に注意:小規模M&Aの落とし穴

レーマン方式で算出した成功報酬が仲介会社の設定する最低報酬額を下回る場合、最低報酬額のほうが適用されます。

これは特に譲渡価格が数千万円〜数億円の小規模M&Aで問題になります。

最低報酬額の目安

仲介会社のタイプ

最低報酬額の相場

大手仲介会社

1,000万〜2,500万円

中小企業特化型

300万〜500万円

マッチングプラットフォーム型

100万〜300万円

最低報酬額が適用される「損益分岐点」

たとえば最低報酬額が2,000万円の仲介会社で株価基準のレーマン方式を使う場合、レーマン方式の計算結果が2,000万円に達する譲渡価格は4億円です。

つまり、譲渡価格が4億円以下のM&Aでは、レーマン方式の料率テーブルに関係なく一律2,000万円が適用されることになります。譲渡価格1億円でも2億円でも手数料は2,000万円で変わりません。

譲渡価格1億円のケースで2,000万円の手数料は、売却額に対して20%に相当します。レーマン方式の「最大5%」という印象からは大きくかけ離れた負担率です。

小規模M&Aを検討している場合は、レーマン方式の料率よりも最低報酬額のほうが実質的な手数料を決める可能性が高いため、必ず事前に確認してください。

成功報酬以外にかかる費用

M&A仲介会社に支払う費用は成功報酬だけではありません。契約形態によって以下の費用が発生します。

費用項目

発生タイミング

相場

不成立時の扱い

相談料

初回相談時

無料が主流

着手金

業務委託契約締結時

0〜200万円程度

返金なし

リテイナーフィー

契約期間中毎月

月額20万〜200万円

返金なし

中間金

基本合意書締結時

成功報酬の10〜20%

返金なし

成功報酬

クロージング時

レーマン方式で算出

発生しない

DD費用

デューデリジェンス後

50万〜数百万円

買い手負担が一般的

着手金や中間金が「無料」の仲介会社は、M&Aが不成立だった場合の費用リスクが低くなります。一方で、着手金があるほうが仲介会社側のモチベーション管理が効くという見方もあります。

自社の状況に合わせて、成功報酬だけでなく「支払総額」と「不成立時のリスク」の両面で比較検討することが重要です。

→ M&A全体の費用について詳しくは「M&A費用の相場・手数料を徹底解説」もご覧ください。

逆レーマン方式とは?通常のレーマン方式との違い

一部の仲介会社やFA(財務アドバイザー)は、通常のレーマン方式とは逆の料率体系を採用しています。

報酬基準額の金額帯

通常のレーマン方式

逆レーマン方式

5億円以下の部分

5%

1%

5億円超〜10億円以下の部分

4%

2%

10億円超〜50億円以下の部分

3%

3%

50億円超〜100億円以下の部分

2%

4%

100億円超の部分

1%

5%

逆レーマン方式は、取引金額が大きくなるほど料率が高くなります。

小規模M&A(数億円以下)では手数料が安くなる反面、大規模M&Aでは通常のレーマン方式より手数料が高額になります。現時点では採用している会社は限定的で、一部の小規模M&A特化型業者などで見られる程度です。

レーマン方式のメリットと注意点

メリット

  • 事前に手数料の目安がわかる — 料率テーブルが明確なので、取引金額が見えればおおよその成功報酬を自分で計算できる
  • 取引金額に連動するため公平性がある — 高額取引ほど報酬が上がるが、料率は逓減するためバランスが取れている
  • 業界標準として比較しやすい — ほぼすべての仲介会社がレーマン方式を採用しているため、会社間の比較がしやすい

注意点

  • 基準の違いで同じ「レーマン方式」でも金額が大きく変わる — 前述のとおり、4つの基準のうちどれを採用するかで数百万〜数千万円の差が生じる
  • 最低報酬額がレーマン方式を上回る場合がある — 特に小規模M&Aでは料率テーブルが事実上意味をなさない
  • 成約インセンティブが働く構造 — 報酬が成功報酬型のため、仲介会社が成約を優先して買い手に有利な条件でまとめようとするリスクがある。中小M&Aガイドラインでも利益相反の問題として指摘されている
  • 消費税が別途加算される — 表示される金額は通常「税抜」。消費税10%分の追加支出も見込んでおく必要がある

こんな企業はどの基準の仲介会社を選ぶべきか

レーマン方式の基準選びは、自社の財務状況によって有利・不利が変わります。

株価基準の仲介会社がおすすめの企業

  • 銀行借入(有利子負債)が多い企業 — 借入金が報酬基準額に含まれないため手数料を抑えられる
  • 買掛金・未払金など営業負債が大きい業種(建設業・卸売業・製造業など) — 移動総資産基準だと負債がすべて加算されるが、株価基準なら無関係
  • 手数料をできるだけ抑えたい企業 — 4つの基準のなかで最もコストが低い
  • 計算をシンプルにしたい企業 — 「売却額×料率」で完結するため、見積もりが立てやすい

移動総資産基準でも大きな差が出にくい企業

  • 無借金経営または借入金が少ない企業 — 負債が少なければ、どの基準でも報酬基準額に大差がない
  • 現預金が多く純有利子負債がほぼゼロの企業 — 企業価値基準でも影響が小さい
  • 取引金額が十分に大きい企業(20億円超など) — 基準の差よりも仲介会社のネットワーク・実績のほうが売却条件に大きく影響する

注意が必要なケース

  • 負債が多いのに移動総資産基準の仲介会社を選ぶ — 報酬基準額が大幅に膨らみ、手数料負担が重くなる。事前にシミュレーションを依頼すべき
  • 小規模M&A(譲渡額3億円以下)で大手仲介会社を選ぶ — 最低報酬額(2,000万円前後)がレーマン方式の計算結果を上回り、売却額に対する手数料比率が非常に高くなる。中小企業特化型やマッチングプラットフォームの利用も検討を

仲介会社への確認チェックリスト

M&A仲介会社への手数料確認チェックリストのイメージ」 width=

M&A仲介会社と契約する前に、手数料について以下の項目を確認しておくことを強くおすすめします。経済産業省の「中小M&Aガイドライン(第3版・2024年8月公表)」でも、手数料の算定根拠の事前確認の重要性が明記されています。

必ず確認すべき5項目:

  1. レーマン方式の報酬基準額は何か? — 株式価値基準・オーナー受取額基準・企業価値基準・移動総資産基準のどれを採用しているか
  2. 最低報酬額はいくらか? — 自社の想定譲渡価格でレーマン方式の計算結果と最低報酬額のどちらが高くなるか
  3. 着手金・中間金の有無と金額は? — M&Aが不成立になった場合に返金されない費用の総額
  4. 消費税込みの支払総額はいくらか? — 税抜金額だけでなく、消費税10%を含めた実質負担額
  5. 手数料の支払いタイミングは? — 成功報酬は原則クロージング時だが、分割払い等に対応しているか

これらの質問に明確に回答できない仲介会社は、手数料の透明性に課題がある可能性があります。

中小企業庁のM&A支援機関登録制度のデータベースでは、登録仲介会社の手数料算定基準(最低手数料・報酬基準額の種類等)を確認できます。

(出典:経済産業省「中小M&Aガイドライン(第3版)」2024年8月公表、2026年4月確認)

→ 仲介会社の選び方について詳しくは「M&A仲介会社おすすめ比較」もご覧ください。

M&A仲介手数料の会計・税務上の扱い

売り手の経営者にとって、支払った仲介手数料が税務上どう扱われるかも重要なポイントです。

株式譲渡の場合

株式譲渡に伴う仲介手数料は、一般的に「譲渡費用」として株式の譲渡所得から控除できるとされています。つまり、手数料の分だけ譲渡益が圧縮され、税負担が軽減される効果があります。

事業譲渡の場合

事業譲渡のスキームでは、仲介手数料は法人の「経費(支払手数料)」として損金算入できるのが一般的です。

ただし、具体的な税務処理は取引スキーム・契約内容・個別の事情によって異なります。必ず税理士やM&A専門の会計士にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. レーマン方式の手数料は値引き交渉できますか?

仲介会社によって対応は異なりますが、取引金額が大きい案件や仲介会社側が強く獲得したい案件では、個別に料率の調整が行われるケースがあります。ただし、料率の引き下げがサービス品質の低下につながる可能性もあるため、単純な値引き交渉よりも「手数料に見合うサービス内容か」で判断するほうが合理的です。

Q. 仲介会社とFAで手数料の算定方法は違いますか?

レーマン方式自体は仲介会社・FAの両方で広く使われています。ただし、仲介会社は売り手・買い手の双方から手数料を受け取るのに対し、FAは依頼者の片方からのみ手数料を受け取るのが一般的です。同じレーマン方式でも、仲介会社は「双方課金」、FAは「片方課金」という点で手数料の構造が異なります。

→ FAと仲介の違いについて詳しくは「M&A仲介とは」をご覧ください。

Q. レーマン方式の料率テーブルは法律で決まっていますか?

法律で定められた料率ではありません。M&A業界の慣行として広く使われている料率です。そのため、仲介会社やFAによって独自の料率を設定している場合もあります。契約前に料率テーブルの詳細を必ず書面で確認してください。

Q. 中小M&Aガイドラインでレーマン方式について何か規定はありますか?

経済産業省・中小企業庁が2024年8月に公表した「中小M&Aガイドライン(第3版)」では、レーマン方式について報酬基準額に複数の考え方があること、採用する基準によって報酬額が大きく変動しうることが記載されています。仲介会社に対しては、手数料の算定根拠を依頼者に事前に明示するよう求めています。

Q. 海外のM&Aでもレーマン方式は使われますか?

海外でもLehman Formulaは広く使われていますが、料率テーブルは国・地域・FA会社によって異なります。特に近年は「Modified Lehman」「Double Lehman」など、基本形をアレンジした料率体系も多く存在します。海外案件を含むクロスボーダーM&Aでは、料率テーブルの確認がより重要になります。

まとめ:レーマン方式は「基準の違い」を理解してから比較する

レーマン方式はM&A仲介手数料の算出に広く使われる業界標準の方式ですが、「同じレーマン方式でも報酬基準額の違いで手数料が大きく変わる」という点が最も重要なポイントです。

この記事の要点:

  • レーマン方式の料率は5億円以下が5%から始まり、金額が大きくなるほど料率が下がる段階的累進方式
  • 報酬基準額には4つの種類(株価・オーナー受取額・企業価値・移動総資産)があり、仲介会社によって異なる
  • 同じ取引条件でも基準の違いで数百万〜数千万円の差が出る
  • 小規模M&Aでは最低報酬額のほうが実質的な手数料を決める場合が多い
  • 契約前に「どの基準のレーマン方式か」「最低報酬額はいくらか」を必ず確認する

M&Aの仲介手数料は高額になるため、複数の仲介会社から見積もりを取り、基準の違いを踏まえたうえで比較検討することをおすすめします。手数料の金額だけでなく、仲介会社の実績・ネットワーク・サポート体制も含めた総合的な判断が重要です。

→ 仲介会社の選び方・比較はこちら:「M&A仲介会社おすすめ比較

→ M&A全体の流れを知りたい方:「M&Aとは?基本をわかりやすく解説

→ 会社売却の具体的な手順:「M&A売却の流れ

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