完全成功報酬制のM&A仲介会社は、M&Aが成立するまで着手金・中間金・月額報酬が一切かからない料金体系の会社です。 ただし「完全成功報酬」を掲げていても、実際には中間金が発生する会社もあるため、契約前に料金の全体像を確認することが重要です。
この記事でわかること:
- 完全成功報酬制を採用している主要7社の手数料比較(着手金・中間金・最低報酬・レーマン基準)
- 「完全成功報酬」と「着手金無料」の違い(中間金の有無がポイント)
- レーマン方式の基準(株価・譲渡価額・移動総資産)による手数料差のシミュレーション
- 売却額・企業規模別に、どの仲介会社が向いているかの判断基準
この記事は、会社の売却を検討しており、初期費用をかけずにM&Aを進めたい中小企業オーナーに向けて書いています。
完全成功報酬制のM&A仲介会社7社 手数料比較表
完全成功報酬制を採用する主要7社の料金体系を一覧で比較します。「完全成功報酬」とは、相談料・着手金・中間金・月額報酬がすべて無料で、M&A成約時の成功報酬のみを支払う仕組みです。
会社名 | 着手金 | 中間金 | 成功報酬の基準 | 最低報酬(税別) | 完全成功報酬 |
|---|---|---|---|---|---|
M&A総合研究所 | 無料 | 無料(売り手) | 譲渡価額 | 2,500万円 | ○ |
インテグループ | 無料 | 無料 | 株価 | 1,500万円 | ○ |
fundbook | 無料 | 無料(売り手) | 時価総資産 | 2,500万円 | ○ |
M&Aロイヤルアドバイザリー | 無料 | 無料(売り手) | 譲渡対価 | 要問い合わせ | ○ |
かえでFA | 無料 | 無料 | 売買金額 | 500万円 | ○ |
M&Aキャピタルパートナーズ | 無料 | 総額の約10% | 株価 | 未公開 | △(中間金あり) |
ストライク | 無料 | 100〜300万円 | オーナー受取額 | 2,000万円相当 | △(基本合意報酬あり) |
※2026年4月6日時点の各社公式サイト情報に基づく。最新の料金体系は必ず各社の公式サイトで確認してください。
表の見方のポイント: 「完全成功報酬」の列が「○」の会社は、売り手側がM&A成約まで一切費用を支払わない仕組みです。「△」の会社は着手金こそ無料ですが、中間金(基本合意時の報酬)が発生します。
「完全成功報酬」と「着手金無料」は別物——中間金の有無を確認する
「完全成功報酬制」と「着手金無料の成功報酬制」は異なります。 違いは中間金(基本合意報酬)の有無です。
費用項目 | 完全成功報酬制 | 着手金無料の成功報酬制 |
|---|---|---|
相談料 | 無料 | 無料 |
着手金 | 無料 | 無料 |
中間金 | 無料 | 50万〜数百万円 |
月額報酬 | 無料 | 無料の場合が多い |
成功報酬 | レーマン方式 | レーマン方式 |
中間金は、買い手候補との基本合意が成立した時点で発生します。金額は仲介会社によって異なり、M&Aキャピタルパートナーズでは成功報酬総額の約10%、ストライクでは100万〜300万円(資産規模に応じて段階的)です。
中間金がある場合、仮にその後M&Aが不成立に終わっても、支払い済みの中間金は返金されないのが一般的です。「着手金無料」という表現に安心せず、中間金の有無と金額を必ず契約前に確認してください。
なお、2025年1月に施行された中小M&Aガイドライン第3版では、仲介会社に対して手数料の事前開示義務が強化されています。プロセスごとのサービス内容と料金を契約前に説明することが求められているため、遠慮せずに全費用の内訳を確認しましょう。
各社の特徴と手数料の詳細

M&A総合研究所——AI活用で効率的なマッチング
M&A総合研究所は、売り手向けに完全成功報酬制を明確に打ち出している仲介会社です。東証グロース上場企業で、AIやDXを活用した効率的なマッチングに特徴があります。
- 着手金・中間金・月額報酬: すべて無料(売り手の場合)
- 成功報酬の基準: 譲渡価額ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,500万円(税別)
- 買い手の場合: 中間金+成功報酬が発生(売り手とは異なる料金体系)
成功報酬の基準が「譲渡価額」のため、有利子負債を含む「移動総資産」基準の会社と比べると手数料が抑えられます。一方、最低報酬2,500万円は業界では標準的な水準で、年商が数億円以下の小規模案件では割高感が出る場合があります。
公式サイト: https://masouken.com/
インテグループ——最低報酬1,500万円で中堅・中小企業に強い
インテグループは、完全成功報酬制を早くから採用し、中堅・中小企業向けのM&A仲介を手がけている会社です。
- 着手金・中間金・月額報酬: すべて無料
- 成功報酬の基準: 株価レーマン方式(株式価値のみ。負債を含まない)
- 最低報酬: 1,500万円(税別)
レーマン基準が「株価」のため、負債が多い企業でも手数料が膨らみにくいのが特徴です。最低報酬1,500万円は、実績が豊富な完全成功報酬制の仲介会社の中では低い水準にあります。
公式サイト: https://www.integroup.jp/
fundbook——テクノロジー型M&Aプラットフォーム
fundbookは、テクノロジーを活用したM&Aプラットフォームを提供する仲介会社です。企業価値算定を無料で提供しています。
- 着手金・中間金・月額報酬: すべて無料(売り手の場合)
- 成功報酬の基準: 時価総資産ベースのレーマン方式
- 最低報酬: 2,500万円相当(5億円以下は一律2,500万円)
注意点として、成功報酬の基準が「時価総資産」となっており、負債を含む可能性があります。契約前にレーマン方式の具体的な計算対象を確認することをおすすめします。
公式サイト: https://fundbook.co.jp/
M&Aロイヤルアドバイザリー——売り手特化の完全成功報酬
M&Aロイヤルアドバイザリーは、売り手向けの完全成功報酬制を明確に採用している仲介会社です。
- 着手金・中間金・月額報酬: すべて無料(売り手の場合)
- 成功報酬の基準: 譲渡対価ベースのレーマン方式(負債を含まない)
- 最低報酬: 公式サイトに具体額の記載なし。要問い合わせ
買い手側は独占交渉入の段階で成功報酬の10%を中間報酬として支払う仕組みです。売り手にとっては完全成功報酬制ですが、最低報酬額が非公開のため、相談時に確認が必要です。
公式サイト: https://ma-la.co.jp/
かえでファイナンシャルアドバイザリー——最低報酬500万円の低コスト
かえでファイナンシャルアドバイザリー(かえでFA)は、独立系の仲介会社で、最低報酬500万円という業界でも低い水準が特徴です。
- 着手金・中間金・月額報酬: すべて無料(国内M&A案件の場合)
- 成功報酬の基準: 売買金額ベースのレーマン方式(負債を含まない。役員退職金を含む)
- 最低報酬: 500万円
年商数千万円〜数億円の小規模案件でも、最低報酬の負担が比較的軽いのが大きなメリットです。クロスボーダー案件では中間金が発生する点にはご注意ください。
公式サイト: https://www.kaedefa.com/
M&Aキャピタルパートナーズ——東証プライム上場・株価ベースのレーマン方式
M&Aキャピタルパートナーズは、東証プライム上場の大手M&A仲介会社です。業界で早期に着手金無料を導入した実績があります。
- 着手金: 無料
- 中間金: 手数料総額の約10%(譲渡先候補決定時に発生)
- 成功報酬の基準: 株価レーマン方式(株式価額のみ。負債を含まない)
- 最低報酬: 公式サイトに記載なし
中間金が発生するため、厳密には「完全成功報酬」ではありません。 ただし、着手金は無料で、レーマン基準が「株価」のため、負債が多い企業にとっては手数料メリットがあります。東証プライム上場企業としての信頼性も判断材料の一つです。
公式サイト: https://www.ma-cp.com/
ストライク——公認会計士・税理士が多数在籍
ストライクは、東証プライム上場のM&A仲介会社で、公認会計士や税理士が多数在籍していることが特徴です。
- 着手金: 無料
- 基本合意報酬(中間金): 100万〜300万円(資産総額に応じて段階的。10億円以下は100万円)
- 成功報酬の基準: オーナー受取額レーマン方式
- 最低報酬: 2,000万円相当(4億円以下の部分は一律2,000万円)
基本合意報酬があるため、こちらも厳密には「完全成功報酬」ではありません。 ただし、基本合意報酬は最大300万円と比較的低額です。レーマン基準が「オーナー受取額」のため、売り手が実際に受け取る金額に対して手数料が計算される点は透明性が高いといえます。
公式サイト: https://www.strike.co.jp/
レーマン方式の基準で手数料はここまで変わる——シミュレーション比較

成功報酬の計算に使う「レーマン方式の基準」が何かによって、同じ取引でも手数料が大きく変わります。 売り手にとって、この基準の違いは仲介会社選びの最重要ポイントの一つです。
レーマン方式の基準4タイプ
基準 | 計算対象 | 手数料の傾向 | 採用例 |
|---|---|---|---|
株価ベース | 株式の売却額のみ | 最も低い | M&Aキャピタルパートナーズ、インテグループ |
譲渡価額ベース | 株価+役員退職金等 | 低い | M&A総合研究所、M&Aロイヤルアドバイザリー |
オーナー受取額ベース | 売り手の受取額 | 低い〜中程度 | ストライク |
移動総資産ベース | 株価+負債総額 | 最も高い | 日本M&Aセンター等 |
具体的なシミュレーション
前提条件: 株価5億円・有利子負債3億円・総負債5億円の企業を売却する場合
基準 | 計算対象の金額 | 成功報酬の概算 |
|---|---|---|
株価ベース | 5億円 | 5億円 × 5% = 2,500万円 |
譲渡価額ベース | 5億円〜6億円 | 約2,500万〜3,000万円 |
移動総資産ベース | 10億円 | 5億円×5% + 5億円×4% = 4,500万円 |
株価ベースと移動総資産ベースでは、約1.8倍の差(2,000万円の差額)が発生します。 負債が多い企業ほどこの差は広がるため、自社の財務状況に合わせてレーマン基準を確認することが重要です。
※上記は一般的なレーマン方式の料率(5億円以下5%、5〜10億円4%)で試算した概算です。実際の手数料は各社の料率体系や最低報酬額によって異なります。
最低報酬額の比較——小規模M&Aほど影響が大きい
最低報酬額は、特に年商数億円以下の中小企業にとって実質的な手数料率を大きく左右します。
最低報酬額の一覧(低い順)
会社名 | 最低報酬(税別) | 完全成功報酬 |
|---|---|---|
かえでFA | 500万円 | ○ |
経営承継支援 | 1,000万円(薬局等は500万円) | 未確認 |
インテグループ | 1,500万円 | ○ |
ストライク | 2,000万円相当 | △ |
M&A総合研究所 | 2,500万円 | ○ |
fundbook | 2,500万円 | ○ |
M&Aキャピタルパートナーズ | 未公開 | △ |
M&Aロイヤルアドバイザリー | 未公開 | ○ |
売却額別の実質手数料率
最低報酬額が固定の場合、売却額が小さいほど実質的な手数料率は高くなります。
売却額 | 最低報酬500万円の場合 | 最低報酬1,500万円の場合 | 最低報酬2,500万円の場合 |
|---|---|---|---|
5,000万円 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
1億円 | 5.0% | 15.0% | 25.0% |
3億円 | 1.7% | 5.0% | 8.3% |
5億円 | 1.0% | 3.0% | 5.0%(通常レーマン) |
10億円 | 通常レーマン適用 | 通常レーマン適用 | 通常レーマン適用 |
年商数千万〜2億円程度の企業の場合、最低報酬額がそのまま手数料になるケースが多いため、最低報酬の低い仲介会社を選ぶことでコストを大幅に抑えられます。
完全成功報酬制のメリットと注意すべきリスク

メリット
- 初期費用がゼロ: M&Aが成立しなければ一切費用がかからない。気軽に相談・検討を始められる
- 仲介会社が成約に向けて本気で取り組む: 成約しなければ報酬が得られないため、仲介会社のインセンティブが成約に集中する
- 資金力に限りがある中小企業にも門戸が開かれる: 着手金100万〜200万円の負担なくM&Aに踏み出せる
注意すべきリスク
完全成功報酬制にはメリットがある一方、以下の構造的なリスクも理解しておく必要があります。
1. 成約を急ぐインセンティブ
仲介会社は成約しないと報酬が得られないため、売り手にとって必ずしも最適でない条件でもM&Aをまとめようとするリスクがあります。交渉条件に納得がいかない場合は、遠慮なく断る姿勢が大切です。
2. 難易度が高い案件が後回しになる可能性
成約見込みの低い案件には仲介会社が消極的になる場合があります。自社のM&Aの難易度(業種の特殊性、財務状況、希望条件の厳しさなど)を踏まえ、仲介会社が本当に注力してくれるかを見極めてください。
3. 成功報酬率が割高に設定されているケースがある
着手金・中間金がない分、成功報酬の料率やレーマン方式の基準を割高に設定している会社もあります。「着手金無料」だけに目を奪われず、最終的な手数料の総額で比較することが重要です。
4. 最低報酬額の壁
売却額が数千万〜数億円の小規模案件では、最低報酬額が取引額に対して割高になる場合があります。前述の売却額別シミュレーションを参考に、自社の想定売却額と最低報酬を照らし合わせてください。
売却額・企業規模別 おすすめの仲介会社

仲介会社の選び方は、売却額の規模によって大きく変わります。以下の目安を参考にしてください。
売却額5億円以上の中堅企業
売却額5億円以上の場合、最低報酬額の影響が小さくなるため、レーマン基準やサポート体制、実績を重視して選ぶのが合理的です。
向いている仲介会社:
- M&A総合研究所 — AIマッチングで効率的な相手探し。完全成功報酬で初期費用ゼロ
- M&Aキャピタルパートナーズ — 東証プライム上場の信頼性。株価ベースで手数料を抑制(ただし中間金あり)
- インテグループ — 株価ベースのレーマン方式で手数料が割安
売却額1億〜5億円の中小企業
最低報酬額が手数料を左右するゾーンです。最低報酬の低い会社を中心に検討してください。
向いている仲介会社:
- インテグループ — 最低報酬1,500万円+株価ベースで中小企業に手頃
- かえでFA — 最低報酬500万円は業界最低水準。コスト重視の売り手に最適
売却額1億円以下の小規模企業
この規模では、最低報酬額が実質的な手数料そのものになります。 最低報酬2,500万円の会社では、売却額に対して25%以上の手数料になるケースもあり、現実的ではありません。
向いている仲介会社:
- かえでFA — 最低報酬500万円で小規模案件にも対応
- 経営承継支援 — 最低報酬1,000万円(薬局・医療・介護業界は500万円)。事業承継に特化
別の選択肢も検討:
小規模M&Aの場合、仲介会社ではなくM&Aマッチングプラットフォーム(バトンズ等)や、事業承継・引継ぎ支援センター(公的機関・無料)の活用も選択肢に入ります。
M&A仲介会社の選び方について詳しくは「M&A仲介会社おすすめ比較」もご覧ください。
おすすめしないケース——完全成功報酬制が合わない場合
完全成功報酬制は万能ではありません。以下のケースでは、着手金ありの仲介会社やFA(ファイナンシャルアドバイザー)を検討した方がよい場合もあります。
- 複雑なスキームが必要な案件(事業分割を伴うM&A、クロスボーダー案件など): 成功報酬のみでは仲介会社が十分なリソースを割けない可能性がある
- 売却額が非常に大きい(数十億円規模)案件: FA型の方がきめ細かい交渉支援を受けられるケースがある
- 売却条件に強いこだわりがある場合: 完全成功報酬制では、仲介会社が成約を優先して売り手の条件を妥協させるリスクがある。売り手専任のFA(アドバイザリー)の方が利益相反が少ない
M&A FAについて詳しくは「M&A FA(ファイナンシャルアドバイザー)とは」で解説しています。
仲介会社を選ぶときに確認すべき5つのポイント
完全成功報酬制の仲介会社を比較する際は、以下の5つを必ず確認してください。
1. 本当に「完全」成功報酬か
着手金無料を「完全成功報酬」と表現している会社もあります。中間金・基本合意報酬・実費(交通費・外部専門家費用)の有無を契約前に確認しましょう。
2. レーマン方式の基準
株価ベース・譲渡価額ベース・移動総資産ベースのどれかによって、手数料が最大で2倍近く変わります。必ず「何を基準にレーマン方式を適用するか」を確認してください。
3. 最低報酬額
売却額が5億円以下の場合、最低報酬額がそのまま手数料になる可能性が高いです。最低報酬が非公開の会社には、初回相談で金額を確認することをおすすめします。
4. 対象企業規模・得意業種
仲介会社によって得意な企業規模や業種が異なります。自社の規模や業種に実績がある会社を選ぶことで、適切な買い手候補を紹介してもらえる確率が上がります。
5. 担当者の質と相性
中小M&Aガイドライン第3版(2025年1月施行)では、担当者の資格・経験年数・成約実績の開示が求められています。契約前に担当者の経歴や実績を確認し、信頼できるかどうかを判断してください。
M&Aの手数料全般について詳しくは「M&A費用・手数料の相場ガイド」で解説しています。
中小M&Aガイドライン第3版で何が変わったか
2025年1月に施行された中小M&Aガイドライン第3版は、手数料の透明性に関する大きな改訂を含んでいます。完全成功報酬制の仲介会社を選ぶ際にも関わる内容です。
主な改訂ポイント:
- 手数料の説明義務が具体化: プロセスごとのサービス内容と料金を事前に提示する義務
- 広告・営業の規律を新設: 「完全成功報酬」等の表記に対する規律が強化された
- 担当者情報の開示: 資格・経験年数・成約実績の開示が求められる
- 利益相反の禁止事項を明文化: 仲介会社が売り手・買い手の両方から手数料を得る構造に対する具体的な規律
この改訂により、「完全成功報酬」と謳いながら実質的に別費用が発生するケースへの規制が強化されています。契約前にガイドラインに基づいた説明を求めることは、売り手オーナーの正当な権利です。
出典: 経済産業省「中小M&Aガイドライン(第3版)」(2024年8月30日改訂、2025年1月1日施行)
よくある質問(FAQ)
Q. 完全成功報酬制だと仲介会社の質が下がることはありますか?
一概には言えません。完全成功報酬制の仲介会社にも東証上場企業や実績豊富な会社は多く、料金体系と仲介の質は必ずしも比例しません。ただし、成約見込みの低い案件には消極的になる可能性はあるため、自社の案件に本腰を入れてもらえるかどうかは初回面談で見極めることが重要です。
Q. 複数の仲介会社に同時に相談しても問題ありませんか?
専任契約(独占契約)を結んでいなければ、複数社に相談すること自体は問題ありません。むしろ、複数社から提案を受けて比較することをおすすめします。ただし、専任契約を求められる場合は契約条件(期間・解約条件)を確認してください。
Q. M&Aが途中で破談になった場合、費用は本当にゼロですか?
完全成功報酬制の会社であれば、成功報酬は発生しません。ただし、一部の会社では交通費・宿泊費・外部専門家費用などの実費が別途発生する場合があります。契約前に「成約しなかった場合に発生しうる費用」を書面で確認しておくと安心です。
Q. レーマン方式の「株価ベース」と「移動総資産ベース」、どれくらい差がありますか?
負債の大きさによりますが、例えば株価5億円・総負債5億円の企業の場合、株価ベースで約2,500万円、移動総資産ベースで約4,500万円と、約1.8倍・2,000万円の差が出る試算になります(一般的なレーマン料率で計算)。負債が大きい企業ほど差が広がります。
Q. 成功報酬の支払いタイミングはいつですか?
一般的には、M&Aの最終契約(クロージング)が完了した時点で成功報酬が確定し、支払いが発生します。支払い期限は契約書に明記されますが、クロージングから数日〜1ヶ月以内が一般的です。
まとめ
完全成功報酬制のM&A仲介会社を選ぶ際は、「着手金無料」の言葉だけでなく、中間金の有無・レーマン方式の基準・最低報酬額の3点を必ず確認してください。
特に売却額が5億円以下の中小企業の場合、最低報酬額が実質的な手数料を決めるケースが多いため、自社の想定売却額と最低報酬の比較が最も重要な判断材料になります。
まずは複数の仲介会社に無料相談を申し込み、自社の案件に対する手数料の見積もりと、担当者の対応を比較することをおすすめします。
M&Aの全体的な流れや基礎知識については「M&Aとは?基本をわかりやすく解説」も参考にしてください。
※本記事の手数料情報は各社公式サイト(2026年4月確認)に基づいています。料金体系は変更される場合があるため、最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。M&Aに関する税務・法務の判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
