警備業のM&A仲介会社おすすめ8選|手数料・許認可対応・規模別の選び方【2026年版】
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警備業のM&A仲介会社おすすめ8選|手数料・許認可対応・規模別の選び方【2026年版】

警備会社の売却に強いM&A仲介会社8社を、最低報酬額・手数料の算定基準・警備業の実績で比較。警備業認定の承継や警備員指導教育責任者の論点まで踏まえ、年商規模別に最適な相談先を解説します。

M&A比較レビュー編集部2026/7/1415分で読める

警備会社の売却で仲介会社を選ぶときに最も重要なのは、「警備業認定(許認可)の承継設計ができるかどうか」と「自社の規模に最低報酬額が見合っているか」の2点です。 警備業は法人単位で公安委員会の認定を受けるため、株式譲渡か事業譲渡かで認定の扱いがまったく変わります。ここを理解していない仲介会社に任せると、クロージング後に警備業務が行えず、契約が履行できないという致命的な事態が起こり得ます。

もう一方の落とし穴が費用です。M&A仲介の成功報酬には最低報酬額が設定されており、年商1億円前後の地場警備会社が最低報酬1,000万円超の大手に依頼しても、そもそも受任されないか、手数料率が実質20%を超えて手取りが大きく削られます。

この記事では、警備業のM&Aに対応する仲介会社・サービス8社を、最低報酬額・手数料の算定基準・警備業の実績・対象規模の4つの比較ポイントで整理します。

この記事でわかること:

  • 年商・警備員数の規模別に、どこへ相談すべきかの振り分け
  • 警備業に対応する仲介会社8社の手数料と特徴の比較
  • 警備業認定・警備員指導教育責任者を踏まえた仲介会社の選定チェックリスト
  • 警備会社の売却相場と、評価を上げるために事前にやるべきこと
  • 事業承継・M&A補助金で仲介手数料を軽減する方法

こんな方に向けた記事です:

  • 1号(施設)〜4号(機械)警備を手がける警備会社のオーナー経営者
  • 後継者不在・人手不足で単独存続に不安があり、売却を検討し始めた方
  • どの仲介会社に相談すれば認定や指導教育責任者の問題をきちんと設計してもらえるか知りたい方

※本記事の手数料・実績は2026年7月時点で各社公式サイト等の公開情報を確認したものです。改定される可能性があるため、最終的な条件は必ず各社にご確認ください。

結論:警備会社の規模別・相談先の早見表

年商・警備員数の規模別にM&A仲介会社の相談先を検討する警備会社の経営者

まず結論として、警備会社の売却は「年商・想定譲渡価格」で相談すべき先がはっきり分かれます。 業界特化か大手かという議論よりも、この規模の適合性のほうが先に効きます。

自社の規模

想定譲渡価格の目安

第一候補

次の候補

理由

年商1億円未満/警備員30名未満

数百万〜3,000万円

事業承継・引継ぎ支援センター(無料)、バトンズ・TRANBI

日本財務戦略センター(譲渡価格2,000万円以上が見込める場合に限る)

最低報酬額の低さが手取りを左右する。大手は受任されにくい

年商1〜3億円/警備員30〜100名

3,000万〜1億円

日本財務戦略センター、SECURITY BRIDGE

M&A総合研究所

警備業の論点に慣れた特化系のボリュームゾーン

年商3〜10億円/警備員100〜300名

1億〜数億円

SECURITY BRIDGE、M&A総合研究所

M&Aキャピタルパートナーズ、日本M&Aセンター

買い手候補の幅と業界知見の両立が必要

年商10億円以上/警備員300名以上

数億円〜

M&Aキャピタルパートナーズ、日本M&Aセンター

M&A総合研究所

大手警備・物流・ビルメンなど大企業の買収ニーズとつなぐネットワークが効く

この表の使い方: 自社の行に載っている2〜3社に無料相談を申し込み、後述する「警備業ならではのチェックリスト」を同じ質問でぶつけて比較するのが最短ルートです。

警備業に対応するM&A仲介会社8社の比較一覧

本記事で扱う8社・サービスの主要スペックを一覧にしました。警備業のM&Aでは「最低報酬額」と「レーマン方式の算定基準」が実質的な費用を決めます。

会社・サービス

タイプ

着手金・中間金

成功報酬

最低報酬額

警備業での位置づけ

対象規模の目安

SECURITY BRIDGE

警備業界特化

なし

完全成功報酬

非公開(「上場大手より500万〜1,000万円ほど低い」と自社説明)

警備業界に特化したM&A支援

警備員30名未満〜400名以上

日本財務戦略センター

警備業向け窓口を運営する中小特化

着手金ゼロ

完全成功報酬

700万円

警備会社M&A専用の相談窓口を運営

年商5,000万〜2億円が主対象

経営承継支援

中小特化(警備業界出身者在籍とされる)

着手金なし(完全成功報酬型)

レーマン方式

公式に明示なし(要問い合わせ)

業界出身コンサルの在籍は二次情報

中小企業全般

M&Aキャピタルパートナーズ

大手・東証プライム

着手金・月額報酬無料(中間金は基本合意時)

株価レーマン方式

公式に明示なし(要確認)

2025年に警備会社の成約を公表

中堅〜大型

日本M&Aセンター

大手・東証プライム

案件により設定

レーマン方式

公式に明示なし(要確認)

警備業界の専門ページを運営

中堅〜大型

M&A総合研究所

大手・東証グロース

着手金・中間金0円(売り手)

完全成功報酬

公式に明示なし(要確認)

警備業の解説コンテンツを継続更新

中小〜中堅

バトンズ

マッチングプラットフォーム

売り手は原則無料

売り手は原則無料(買い手課金)

警備業の売却案件68件を掲載(2026年7月時点)

譲渡価格 数百万〜数千万円

事業承継・引継ぎ支援センター

公的機関(全国47都道府県)

原則無料

無料

令和6年度の第三者承継成約2,132件(全業種)

小規模・地方

※各社の手数料は2026年7月時点の公開情報に基づきます。「非公開」「要確認」と記載した項目を推測で埋めるべきではありません。 初回面談で必ず書面ベースで確認してください。

※経営承継支援の料率・最低報酬額は比較メディア等の二次情報でしか確認できず、公式サイトでは裏取りできませんでした。本記事では金額を断定しません。

関連記事: 手数料の仕組みそのものを先に理解したい方は「M&A費用の相場と手数料の仕組み」「レーマン方式とは?計算例付きで解説」もあわせてご覧ください。

なぜ警備業は「仲介会社選び」が特にシビアなのか

警備業のM&Aは、許認可(警備業認定)がスキーム選択に直結するという点で、一般的な中小企業M&Aと決定的に異なります。 ここを設計できない仲介会社に依頼すると、成約したのに業務が止まるという最悪のシナリオが現実になります。

株式譲渡と事業譲渡で「認定」の扱いが真逆になる

警備業の認定は法人単位で都道府県公安委員会から付与されます。そのため、どちらのスキームを選ぶかで結果がまったく変わります。

論点

株式譲渡

事業譲渡

警備業認定

法人格が存続するため認定は継続。新規取得は不要

認定は承継されない。譲受側が認定を持っていなければ新規申請が必要

必要な手続き

役員変更・営業所変更等の変更届出(公安委員会)

譲受側での新規認定申請

業務の空白リスク

原則なし

審査期間中は当該法人で警備業務ができず、空白期間が生じうる

実務での選ばれ方

警備業M&Aでは株式譲渡が選ばれやすい

譲受側がすでに認定を保有する同業の場合などに限られる

認定申請から付与までの期間は、標準40日程度と案内する事業者がある一方、「一般的に数週間〜数か月」と幅を持たせる説明もあります。運用は管轄の公安委員会によって異なるため、案件ごとに事前確認が必須です。

出典:SECURITY BRIDGE「警備業のM&Aで許認可はどうなる?」、日本財務戦略センター 警備会社M&A・事業承継ページ(いずれも2026年7月確認)
※許認可・法務の最終判断は、管轄の都道府県公安委員会および行政書士・弁護士にご確認ください。

警備員指導教育責任者が「破談の火種」になる

警備業法上、営業所ごと・警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を配置する義務があります。ここで実務上よく問題になるのが次の点です。

  • 責任者が1名しかいない会社で、その人物がM&Aを機に退職すると、認定要件を満たせなくなる
  • 買い手はこのリスクを織り込むため、減額交渉や破談の材料になる
  • 4号(機械警備)を扱う場合は、機械警備業務管理者の配置も論点になる

さらに、買い手側の役員が警備業法上の欠格事由に該当していないかの確認も必須です。欠格事由に該当する者が役員に就くと、認定が取り消されるリスクがあります。売り手側から見ても、「買い手の役員構成を確認できる仲介会社か」は重要な観点です。

つまり、選定の第一関門は「この論点を先に持ち出してくるか」

初回面談で、仲介会社側から認定の承継・指導教育責任者の後任確保について質問が出てくるかどうか。これが警備業に慣れているかどうかの、最もわかりやすい判別方法です。こちらから説明しないとこの話題が出てこない会社は、警備業の実務経験が乏しい可能性があります。

関連記事: スキーム選択そのものは「株式譲渡 vs 事業譲渡|どっちがいい?違いを比較」、業種横断の許認可の扱いは「会社売却時の許認可・免許の承継可否 一覧ガイド」で詳しく解説しています。

相談先は4タイプに分かれる

施設警備を行う警備員。警備業のM&A相談先は業界特化・大手・プラットフォーム・公的機関の4タイプに分かれる

警備会社の売却先探しを支援してくれる相手は、大きく4つに分類できます。それぞれ得意な規模帯がはっきり違うため、「良い会社」より「自社の規模に合う会社」を選ぶ発想が重要です。

タイプ1:警備業界特化・中小特化型(SECURITY BRIDGE/日本財務戦略センター)

警備業のM&Aを専門または重点領域として扱うタイプです。

  • メリット: 認定の承継、指導教育責任者の継続配置、警備員の雇用継続といった業界特有の論点を最初から前提に設計してくれる。最低報酬額が大手より低い傾向で、年商数億円以下の会社でも受任されやすい
  • デメリット: 買い手候補の総量では大手に劣る。異業種の大企業(物流・ビルメン等)へのリーチは会社によって差がある

おすすめしないケース: 年商10億円超で、上場企業を含む幅広い買い手候補に一斉に打診したい場合

タイプ2:大手・上場M&A仲介(M&Aキャピタルパートナーズ/日本M&Aセンター/M&A総合研究所)

全業種を扱う大手仲介です。警備業界向けの専門ページや成約実績を公開している会社もあります。

  • メリット: 買い手ネットワークの規模が圧倒的。警備大手だけでなく、物流・ビルメン・人材アウトソーシングといった異業種の買収ニーズとマッチングできる。上場企業としてのコンプライアンス体制
  • デメリット: 最低報酬額が公式に明示されていない会社が多く、事前の費用比較が難しい。一般に高額とされ、小規模案件では費用対効果が合わないことがある

おすすめしないケース: 想定譲渡価格が3,000万円以下の小規模案件

タイプ3:マッチングプラットフォーム(バトンズ/TRANBI)

売り手が案件を掲載し、買い手が直接コンタクトする形式です。バトンズ・TRANBIとも売り手は原則無料(バトンズは買い手課金、TRANBIは買い手が月額課金)で、バトンズには2026年7月時点で警備業の売却案件が68件掲載されており、希望譲渡価格は10万円〜20億円と幅があります(関東34件・関西14件)。

  • メリット: 売り手は原則無料。費用リスクがほぼゼロで、小規模案件でも受け皿がある
  • デメリット: 認定の承継設計や条件交渉は基本的に自力。専門家を別途手配する必要があり、警備業特有の論点を見落とすリスクがある

おすすめしないケース: M&Aの経験がなく、認定・労務・契約の論点を自分で捌く自信がない場合

タイプ4:公的機関(事業承継・引継ぎ支援センター)

全国47都道府県に設置された公的窓口で、相談は原則無料です。令和6年度は第三者承継の相談が16,045者、成約が2,132件(全業種)と過去最高を記録しています。

  • メリット: 無料。仲介会社に依頼する前のセカンドオピニオンとして使える。地方の小規模案件にも対応
  • デメリット: 民間仲介ほどのスピード感・買い手探索力は期待しにくい。案件によっては民間へ橋渡しされる

出典:中小機構プレスリリース(2025年5月30日)、バトンズ 警備業の売却案件一覧、TRANBI公式(いずれも2026年7月確認)
関連記事: 事業承継・引継ぎ支援センターとは?活用ガイドM&Aマッチングプラットフォーム比較

各社の詳細解説|警備業界特化・中小特化型

SECURITY BRIDGE|警備業界に特化したM&A支援

SECURITY BRIDGEは、警備業界に特化したM&A支援を掲げる会社です。対象は警備員30名未満から400名以上までと幅広く、経営者インタビュー400件以上の実績を公式に掲げています。

項目

内容

特化領域

警備業界

着手金・中間金

なし

成功報酬

完全成功報酬(成約時のみ)

最低報酬額

非公開。「上場大手のM&A仲介より500万〜1,000万円ほど低い」と自社説明

対象規模

警備員30名未満〜400名以上

出典:SECURITY BRIDGE公式サイト(2026年7月確認)

強み:

  • 警備業のM&Aで最も重要な許認可の承継・変更届出の実務に関する情報発信を行っており、業界固有の論点への理解が深い。「役員変更届出の失念が実務上多い」といった、経験がないと出てこない指摘をしている
  • 着手金・中間金がゼロで、成約しなければ費用が発生しない
  • 警備員30名未満の小規模から400名以上の中堅まで対象としており、規模のレンジが広い

注意点:

  • 最低報酬額の具体的な金額が公開されていません(2026年7月時点)。「大手より500万〜1,000万円低い」という説明だけでは、自社の想定譲渡価格に対して手数料率が何%になるか判断できません。初回相談で必ず具体額を確認してください
  • 設立年・成約件数などの基本情報が公式サイト上で明示されておらず、実績の規模感を外部から検証しにくい

こんな警備会社におすすめ: 年商1〜10億円規模で、認定や指導教育責任者の論点を最初から理解している相手に任せたい経営者

おすすめしないケース: 手数料の総額を事前に確定させてから依頼先を決めたい場合(金額が非公開のため比較しづらい)

日本財務戦略センター|最低報酬700万円を公開、地場警備会社が主対象

日本財務戦略センターは、警備会社のM&A・事業承継専用の相談窓口を運営している中小企業特化の支援会社です。年商5,000万〜2億円帯の地場警備会社を主対象とし、譲渡対価1,000万〜3,000万円のスモール案件にも対応すると明記しています。

項目

内容

運営会社

株式会社日本財務戦略センター(東京都中央区日本橋人形町/代表:五十嵐悠一)

着手金

ゼロ

成功報酬

完全成功報酬制

最低報酬額

700万円

主対象

年商5,000万〜2億円の地場警備会社。譲渡対価1,000万〜3,000万円の案件にも対応

登録・準拠

中小企業庁 M&A支援機関登録事業者/M&A支援機関協会 正会員/中小M&Aガイドライン(第3版)遵守宣言

出典:日本財務戦略センター 警備会社M&A・事業承継ページ(2026年7月確認)

強み:

  • 最低報酬700万円を公式に明示している点は、金額非公開が多いこの業界では貴重です。譲渡価格が読めれば、費用のシミュレーションが事前にできます
  • 警備業認定の承継、警備員指導教育責任者の継続配置、警備員の雇用継続、クライアントの引継ぎを一体で設計すると明示しており、警備業の論点整理が具体的
  • 中小企業庁のM&A支援機関登録事業者であり、事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)の対象になり得ます

注意点:

  • 最低報酬700万円は、譲渡価格3,000万円の案件では手数料率が実質23%程度になります。譲渡価格が2,000万円を下回りそうなケースでは、プラットフォームや公的機関と比較検討すべきです
  • 大手と比べると買い手候補の総量では劣るため、異業種の大企業に幅広く打診したい場合は物足りない可能性があります

こんな警備会社におすすめ: 年商5,000万〜3億円の地場警備会社で、費用を事前に把握したうえで業界に詳しい相手に任せたい経営者

おすすめしないケース: 想定譲渡価格が2,000万円未満の案件(最低報酬の負担率が高くなりすぎる)

経営承継支援|完全成功報酬型の中小特化

経営承継支援は、中小企業のM&Aを手がける仲介会社です。警備業界出身の専任コンサルタントが在籍していると比較メディア等で紹介されていますが、この点および料率・最低報酬額については公式サイトで裏取りができませんでした(2026年7月時点)

項目

内容

着手金

なし(完全成功報酬型)

成功報酬

レーマン方式

最低報酬額

公式に明示なし(要問い合わせ)

警備業界の体制

業界出身コンサルの在籍は二次情報。公式未確認

本記事のスタンス: 二次情報でしか確認できない料率・最低報酬額を、断定的に記載することはしません。候補に入れる場合は、初回相談で「警備業の成約実績」「最低報酬額」「レーマン方式の算定基準」の3点を必ず書面で確認してください。

こんな警備会社におすすめ: 完全成功報酬型で複数社を比較したい中小警備会社(ただし条件は要確認)

おすすめしないケース: 費用条件を事前に横並び比較してから相談先を絞りたい場合(公開情報が乏しく、比較の土俵に乗せづらい)

各社の詳細解説|大手・上場M&A仲介

警備業のM&Aに対応する大手上場M&A仲介会社(日本M&AセンターとM&A総合研究所)の公式サイトイメージ

M&Aキャピタルパートナーズ|警備会社の成約実績を公表している数少ない上場仲介

M&Aキャピタルパートナーズは東証プライム上場のM&A仲介会社です。警備業界のM&A動向解説ページを運営しており、2025年9月に警備会社のM&A成約を公表しています。

項目

内容

運営会社

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社(東証プライム)

着手金・月額報酬

無料(基本合意までは費用がかからない)

中間金

基本合意時に発生

成功報酬

株価レーマン方式

最低報酬額

公式に明示なし(要確認)

警備業の実績

センコーグループHD × 東宝総合警備保障(2025年9月公表)を支援

出典:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト、PR TIMES(2026年7月確認)

強み:

  • 警備業の成約事例を実名で公表している数少ない上場仲介です。センコーグループホールディングスによる東宝総合警備保障(1978年創業・渋谷区/交通誘導・インフラ警備等)の買収を支援。後継者不在を理由とした株式譲渡という、売り手オーナーが最も参考にしやすい事例です
  • 成功報酬が「株価レーマン方式」。株式価値を基準とするため、負債を含む「移動総資産」基準と比べて手数料が抑えられる傾向があります(後述)。車両・機材のリースや借入を抱えがちな警備会社にとって、この違いは実額で効きます
  • 着手金・月額報酬が無料で、基本合意までは費用が発生しません

注意点:

  • 最低報酬額が公式に明示されていません(2026年7月時点)。上場大手は一般に高額とされるため、年商数億円以下の場合は初回相談で必ず金額を確認してください
  • 基本合意時に中間金が発生します。成約に至らなかった場合の中間金の扱いを事前に確認しましょう

こんな警備会社におすすめ: 年商5億円以上で、物流・ビルメンなど異業種の大手を含む買い手候補に打診したい警備会社

おすすめしないケース: 想定譲渡価格が1億円を下回り、最低報酬の負担が読めない小規模案件

関連記事: M&Aキャピタルパートナーズとは?特徴・手数料・評判を解説

日本M&Aセンター|警備業界の専門ページと地銀・会計事務所ネットワーク

日本M&Aセンターは業界最大手のM&A仲介会社です。警備業界の専門ページと警備業界M&Aニュースの一覧を運営しており、業界動向の情報発信を継続しています。

項目

内容

運営会社

株式会社日本M&Aセンターホールディングス(東証プライム)

着手金

案件により設定

中間金

あり

成功報酬

レーマン方式

最低報酬額

公式に明示なし(要確認)

警備業の体制

警備業界の専門ページ・業界ニュースを運営

出典:日本M&Aセンター 警備業界ページ(2026年7月確認)

強み:

  • 地方銀行・会計事務所とのネットワークが最大の強み。警備業は地場の中小事業者が中心(従業員100人未満が90.2%)であり、地方の警備会社が地元金融機関経由で買い手を探すルートは実効性があります
  • 全業種で圧倒的な買い手候補数を持ち、警備大手・物流・ビルメンなど幅広い業種の買収ニーズにアクセスできます

注意点:

  • 着手金が発生する場合があります。成約に至らなくても返還されないのが一般的です
  • 最低報酬額が公式に明示されていません(2026年7月時点)。一般に高水準とされており、小規模な警備会社では費用対効果が合わない可能性があります。金額は必ず初回相談で確認してください
  • 警備業単独の成約件数は公開されていません

こんな警備会社におすすめ: 年商10億円以上、警備員300名以上の中堅警備会社。地方で地元金融機関との関係が深い会社

おすすめしないケース: 着手金の負担を避けたい場合、または年商3億円以下の会社

関連記事: 日本M&Aセンターとは?手数料・特徴・評判を解説

M&A総合研究所|売り手は完全成功報酬、スピード成約を訴求

M&A総合研究所は東証グロース上場のM&A仲介会社です。売り手は着手金・中間金が0円の完全成功報酬制で、AIマッチングによるスピード成約を訴求しています。警備会社のM&Aに関する解説コンテンツも継続的に更新しています。

項目

内容

運営会社

株式会社M&A総合研究所(東証グロース)

着手金・中間金

0円(売り手)

成功報酬

完全成功報酬制(レーマン方式)

最低報酬額

公式に明示なし(要確認)

対象規模

中小〜中堅

出典:M&A総合研究所公式サイト(2026年7月確認)

強み:

  • 売り手は成約するまで一切費用が発生しません。複数社に並行相談する際の「費用リスクゼロの候補」として使いやすい
  • 上場企業としてのコンプライアンス体制。中小M&Aガイドラインに準拠

注意点:

  • 警備業に特化した専門チームの有無は公式サイトで確認できていません(2026年7月時点)。認定の承継・指導教育責任者の実務経験は、初回面談で担当者個人に直接確認すべきです
  • 最低報酬額が公式に明示されていません。個別見積もりが必要です

こんな警備会社におすすめ: 費用リスクを負わずに複数社を比較したい中小警備会社。スピード重視の経営者

おすすめしないケース: 警備業の実務論点に精通したアドバイザーを最優先で求める場合(担当者次第になるため)

関連記事: M&A総合研究所とは?手数料・特徴を解説

手数料の落とし穴|「レーマン方式5%」だけ見ても比較できない

警備業のM&Aで最も見落とされがちなのが、レーマン方式の「算定基準」の違いです。 同じ「5%」でも、何にかけるかで手数料が数百万円単位で変わります。

算定基準による手数料の違い

算定基準

何にかけるか

手数料の傾向

株価(株式価値)レーマン

株式の譲渡価格

低め

オーナー受取額レーマン

オーナーが実際に受け取る額

低め

企業価値レーマン

株式価値+有利子負債

中程度

移動総資産レーマン

株式価値+負債総額

高め

警備会社にとって、この差は特に重い問題です。 警備会社は警備車両・警備機材・制服・機械警備システムなどをリースや借入で調達しているケースが多く、負債が積み上がりやすい構造にあるためです。

具体例: 株式譲渡価格8,000万円、借入金6,000万円の警備会社(成功報酬率5%と仮定)

  • 株価レーマン: 8,000万円 × 5% = 400万円
  • 移動総資産レーマン: 1億4,000万円 × 5% = 700万円

同じ案件で300万円の差が生まれます。「レーマン方式です」という説明だけで納得せず、必ず「何を基準に計算しますか」と質問してください。

最低報酬額こそが小規模警備会社の最大論点

年商1〜3億円の警備会社では、譲渡価格が3,000万〜1億円程度に収まることが珍しくありません。この価格帯では、レーマン方式の料率よりも最低報酬額のほうが先に効いてきます。

想定譲渡価格

最低報酬700万円の場合の実質手数料率

最低報酬1,000万円の場合

3,000万円

約23%

約33%

5,000万円

14%

20%

1億円

7%

10%

2億円

3.5%(レーマン料率が適用される水準)

5%

判断の目安: 想定譲渡価格が最低報酬額の10倍を下回るなら、その仲介会社は費用面で割高になります。3,000万円の譲渡に700万円の報酬を払うのが妥当かどうか、冷静に検討すべきです。この場合はプラットフォーム(バトンズ・TRANBI)や事業承継・引継ぎ支援センターを先に当たるほうが合理的です。

事業承継・M&A補助金で手数料を軽減できる

中小企業庁の「事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)」を使えば、仲介手数料・FA費用・デューデリジェンス費用の一部が補助対象になります。

  • 売り手支援類型: 補助上限600〜800万円
  • 小規模売り手支援類型: 補助率2/3・上限450万円(15次公募より新設)
  • 重要な前提: 補助対象となるのは、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者に依頼した場合のみです。 未登録の業者に依頼すると補助金が使えません

15次公募の申請受付は2026年6月19日〜7月24日17時とされています。公募回・締切・要件は変わるため、必ず中小企業庁の最新の公募要領を確認してください。

出典:中小企業庁 事業承継・M&A補助金(十五次公募)(2026年7月確認)
関連記事: 事業承継・M&A補助金(2026年最新)活用ガイド登録M&A支援機関とは?一覧・選び方ガイド

警備業の仲介会社を選ぶ7つのチェックリスト

警備会社が仲介会社を選ぶ際に初回面談で確認すべきチェックリスト

初回面談で必ず確認すべき項目を、警備業に固有のものを中心に整理しました。同じ質問を複数社にぶつけて、回答の具体性を比較するのが最も確実です。

1. 警備業認定の承継をどう設計するか説明できるか

「株式譲渡なら認定は残ります」だけで終わる会社は要注意です。役員変更届出・営業所変更届出の実務、買い手役員の欠格事由チェックまで踏み込んだ説明ができるかを見てください。

2. 警備員指導教育責任者の後任確保まで見てくれるか

責任者が1名しかいない場合、その人物の退職リスクが破談・減額に直結します。「売却前に責任者を複数名確保しておきましょう」という提案が出てくるかが、業界理解の有無を分けます。

3. 最低報酬額はいくらか(書面で確認)

口頭ではなく、提案書または契約書で最低報酬額を確認してください。「案件によります」で押し切られる場合は、比較対象として使えません。

4. レーマン方式の算定基準は何か

株価ベースか、移動総資産ベースか。前述のとおり、警備会社では数百万円の差になります。

5. 想定する買い手はどの業種か

警備業のM&Aでは、買い手の顔ぶれが広がっています。

  • 警備大手: セコム、ALSOK(綜合警備保障)、セントラル警備保障(CSP)
  • 物流: センコーグループホールディングス(警備事業で売上100億円を目標と公表)
  • ビルメンテナンス・ファシリティマネジメント
  • 人材アウトソーシング

「同業だけでなく、物流・ビルメンの買い手候補も想定していますか」と聞いてみてください。異業種の買い手を引けるかどうかで、譲渡価格が変わることがあります。

6. M&A支援機関登録制度に登録しているか

中小企業庁の登録支援機関でなければ、事業承継・M&A補助金が使えません。登録の有無は公開データベースで確認できます。

7. 専任契約・テール条項の条件はどうなっているか

警備会社は、地場の同業から直接買収の打診が来ることがあります。専任契約を結ぶと、その直接打診に応じられなくなるケースがあるため、契約前に確認が必要です。テール条項(契約終了後も一定期間、成約時に報酬が発生する条項)の期間も要確認です。

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警備業のM&A市場動向【2026年最新】

警備業は「業者数は過去最多、しかし倒産も過去最多ペース」という二極化が進んでいます。 売却を検討する経営者にとっては、市場環境の理解が判断材料になります。

業界規模と構造(警察庁「令和6年における警備業の概況」)

項目

数値

警備業者数

10,811業者(前年比+137、過去最多を更新)

警備員数

587,848人(前年比+2,980人)

売上高総額

約3兆4,477億円(前年比 約+4.3%)

事業者規模

従業員100人未満が90.2%

出典:警察庁「令和6年における警備業の概況」(2026年7月確認)

注目すべきは「従業員100人未満が90.2%」という構造です。 警備業は圧倒的に小規模事業者中心の業界であり、その一方でセコムとALSOKの2社で売上の3分の1超を占めるとされる寡占構造にあります(各社IR・業界資料ベース)。この「小規模多数 × 大手寡占」という構図が、M&Aによる再編を生み続けています。

倒産は過去最多ペース、人手不足が直撃

  • 警備業の倒産は2025年上半期16件(前年同期比で倍増)で過去最多ペース。うち少なくとも5件が人手不足を要因とするもの(帝国データバンク)
  • 倒産企業の75%が資本金1,000万円未満(東京商工リサーチ)
  • 警備業で人手不足を感じる企業の割合は、正社員・非正社員とも約9割(帝国データバンク 2025年調査)
  • 警備員の現金給与額は26万8,300円で、全業種平均の33万400円を約18.5%下回る
  • 警備員の平均年齢は51.6歳、60歳以上が4割超

出典:帝国データバンク「警備業」の倒産動向(2025年上半期)、東京商工リサーチ(いずれも2026年7月確認)

買い手側の需要は継続している

ALSOK(綜合警備保障)は中期経営計画(GD2025)においてM&Aに500億円の投資枠を掲げています。センコーグループホールディングスも警備事業で売上100億円を目標とすると公表しました。買い手の資金需要は継続しており、いまは売り手にとって選択肢がある局面です。

出典:ALSOK 中期経営計画(GD2025)、センコーグループHD 公表資料(いずれも2026年7月確認)

実際の成約事例(公表ベース)

時期

買い手

売り手

背景

2025年9月公表

センコーグループホールディングス

東宝総合警備保障

後継者不在による株式譲渡

2025年4月

セントラル警備保障(CSP)

日本連合警備(山梨県甲府市)

全株式取得・子会社化

2024年9月

ALSOK(綜合警備保障)

カンソー(大阪市・ビルメン+警備)

関西圏のファシリティマネジメント強化

2022年

セコム

セノン

警備体制の高品質・高効率化

出典:各社IR・プレスリリース、M&Aキャピタルパートナーズ公表資料(2026年7月確認)

「倒産する前に売る」という選択肢が現実的な出口になっているのが、現在の警備業界の状況です。

警備会社はいくらで売れるか|相場の考え方と評価を上げる方法

中小警備会社の売却価格は、実務上「年買法(時価純資産+営業利益の2〜5年分)」を目安に算定されることが多いです。 ただし、この数字はあくまで出発点であり、実際の価格は労務債務・契約継続性・責任者体制によって大きく上下します。

EV/EBITDA倍率について「警備業界の平均は3〜4倍程度」とする解説もありますが、この種の「業界平均倍率」を鵜呑みにすると判断を誤ります。 分母の定義が資料ごとにバラバラで、非流動性ディスカウント(30%程度を見込む例もある)が反映されているかも不明だからです。簡易試算は目安に過ぎないと理解しておいてください。

買い手が実際に評価しているポイント

売却前の準備で、価格が変わります。買い手が高く評価するのは次の点です。

  1. 官公庁・大手ゼネコン・鉄道等との継続契約(更新実績) — 契約書と更新履歴を書面で整理しておく
  2. 警備員指導教育責任者を複数名確保している — 1名依存は減額・破談のリスク要因。売却の1年前から複数名化を進めるべき
  3. 1号(施設警備)・4号(機械警備)の比率が高い — ストック収益として評価されやすい。2号(交通誘導)は工事量に依存し変動的なため、評価が保守的になりがち
  4. 労務コンプライアンスが整っている — これが最重要

労務デューデリジェンスが最大の関門

警備業のM&Aで最も指摘されるのが、未払い残業代・36協定・シフト管理といった労務面です。 24時間交代制のシフトを組む業態上、割増賃金の計算が複雑になりやすく、未払い残業代が簿外債務として顕在化するケースが多いためです。

デューデリジェンスで指摘されると、その分だけ譲渡価格から差し引かれるか、表明保証違反を問われるリスクがあります。売却を検討し始めた段階で、社会保険労務士に労務監査を依頼しておくことを強くおすすめします。

※売却価格の算定・税務・労務の最終判断は、M&Aに精通した税理士・公認会計士・社会保険労務士にご相談ください。

関連記事: M&A DD(デューデリジェンス)売り手の準備チェックリストM&A 売却価格を上げる方法M&A 簿外債務・偶発債務とは?売り手の対策ガイド

こんな警備会社はM&Aを検討すべき/こんな場合は待つべき

M&Aによる売却を前向きに検討すべきケース

  • 後継者がいない、または後継者が警備業の承継を望んでいない — 2025年に公表されたセンコー×東宝総合警備保障も後継者不在が理由でした
  • 警備員の採用が続かず、受注を断らざるを得ない状況になっている — 人手不足を理由とする倒産が現実に増えています
  • オーナーが警備員名簿に名を連ねており、現場に出ないと回らない — 経営者の年齢を考えると、この状態は長く続きません
  • 警備員指導教育責任者が高齢で、退職後の後任が見えていない — 認定要件に直結するため、退職前に手を打つ必要があります
  • 大手の傘下で従業員の待遇(給与・社保・研修)を改善したい — 警備員給与は全業種平均を約18.5%下回っており、大手グループ入りで処遇改善が実現するケースがあります

いますぐの売却より、先に準備すべきケース

  • 警備員指導教育責任者が1名しかいない → 先に複数名を確保してから売却交渉に入るべきです。1名依存のままでは減額交渉の材料になります
  • 未払い残業代のリスクが未整理 → 労務監査を先に実施し、必要な是正を済ませてからのほうが、結果的に手取りが増えます
  • 主要契約が口頭ベース・更新書面がない → 契約の継続性が証明できないと、買い手は保守的な評価しかできません
  • 想定譲渡価格が2,000万円未満で、最低報酬700万〜1,000万円の仲介に依頼しようとしている → 手数料負担が過大です。まず事業承継・引継ぎ支援センター(無料)やプラットフォームに当たるべきです
  • 直近で警備業法上の行政処分を受けている → 処分の解消を待ってから交渉に入るほうが、条件が有利になります

関連記事: 会社の売り時|判断基準5つ会社売却 準備チェックリスト

よくある質問(FAQ)

Q. 警備業の認定は、M&Aで自動的に引き継がれますか?

株式譲渡であれば、法人格が存続するため認定は継続します。 新規取得は不要ですが、役員変更・営業所変更等の変更届出を公安委員会に提出する必要があります。この届出の失念が実務上多いと指摘されています。

一方、事業譲渡では認定は承継されません。 譲受側が認定を保有していない場合は新規申請が必要で、審査期間中は警備業務が行えず空白期間が生じます。認定申請の標準処理期間は40日程度とする案内もありますが、運用は管轄の公安委員会によって異なるため、必ず事前に確認してください。

Q. 警備員が20名程度の小さな会社でも売却できますか?

売却自体は可能です。バトンズには2026年7月時点で警備業の売却案件が68件掲載されており、希望譲渡価格は10万円台からの案件もあります。

ただし注意すべきは仲介手数料です。 想定譲渡価格が2,000万〜3,000万円の場合、最低報酬700万円の仲介会社に依頼すると手数料率が20%を超えます。この規模では、まず事業承継・引継ぎ支援センター(無料)に相談し、並行してプラットフォームを検討するのが現実的です。

Q. 警備員指導教育責任者が退職したら、M&Aはどうなりますか?

認定要件を満たせなくなる可能性があり、M&Aの成否に直結します。 警備業法では営業所ごと・業務区分ごとに責任者の配置が義務づけられているため、責任者が1名しかいない会社でその人物が退職すると、事業継続そのものが困難になります。

買い手はこのリスクを必ず精査します。売却を検討し始めたら、まず責任者の複数名確保に着手してください。 これは価格交渉力に直結する投資です。

Q. 大手のM&A仲介に相談したら「対応できない」と言われました。なぜですか?

最低報酬額と想定譲渡価格が見合っていない可能性が高いです。 大手仲介は最低報酬額が高額とされており(多くは公式に明示されていません)、譲渡価格が小さい案件は採算が合わないため受任を見送ることがあります。

これは会社の価値が低いという意味ではなく、単に依頼先のミスマッチです。年商1〜3億円クラスであれば、警備業界特化系や最低報酬額を公開している中小特化系のほうが適合します。

Q. 買い手は同業の警備会社だけですか?

いいえ。近年の警備業M&Aでは、買い手の顔ぶれが広がっています。 警備大手(セコム・ALSOK・CSP)だけでなく、物流(センコーグループHD)、ビルメンテナンス、人材アウトソーシングの企業が買い手になる事例が公表されています。

異業種の買い手は、既存事業とのシナジー(施設管理・物流拠点の警備内製化など)を評価して、同業より高い価格を提示することがあります。「同業以外の買い手も探せるか」は仲介会社選びの重要な確認事項です。

Q. 複数の仲介会社に同時に相談してもいいですか?

初回相談の段階では、複数社に相談することを推奨します。 同じ質問(最低報酬額・算定基準・警備業の実績・認定承継の設計)をぶつけて、回答の具体性を比較してください。

ただし、正式な仲介契約を締結する段階では、専任契約か非専任契約かで他社への依頼可否が変わります。 警備業では地場の同業から直接打診が来ることもあるため、専任契約の縛りが不利に働く場合があります。契約内容は必ず事前に確認してください。

まとめ|警備業のM&A仲介会社選びの結論

警備会社の売却で、仲介会社選びの結論を整理します。

規模で相談先を決める:

  • 年商1億円未満/譲渡価格3,000万円以下 → 事業承継・引継ぎ支援センター(無料)、バトンズ・TRANBI。最低報酬額が手取りを大きく削るため、まず無料の窓口から
  • 年商1〜3億円 → 日本財務戦略センター(最低報酬700万円を公開)、SECURITY BRIDGE。警備業の論点に慣れた特化系のボリュームゾーン
  • 年商3〜10億円 → SECURITY BRIDGE、M&A総合研究所。業界知見と買い手の幅の両立
  • 年商10億円以上 → M&Aキャピタルパートナーズ、日本M&Aセンター。異業種の大手を含む買い手ネットワークが効く

初回相談で必ず確認する4項目:

  1. 最低報酬額はいくらか(書面で確認)
  2. レーマン方式の算定基準は何か(株価ベースか、移動総資産ベースか)
  3. 警備業認定の承継と役員変更届出をどう設計するか
  4. 警備員指導教育責任者の後任確保について提案があるか

売却前にやるべき3つの準備:

  1. 警備員指導教育責任者を複数名確保する(1名依存は減額・破談の最大要因)
  2. 社会保険労務士に労務監査を依頼する(未払い残業代はデューデリジェンスで必ず指摘される)
  3. 主要契約の更新履歴を書面で整理する(契約の継続性が価格に直結する)

警備業は業者数が過去最多を更新する一方で、倒産も過去最多ペースという厳しい局面にあります。買い手側の投資需要はまだ強く、ALSOKはM&Aに500億円の投資枠を掲げています。選択肢があるうちに動くことが、従業員の雇用と取引先を守る現実的な方法です。

※本記事の法務・税務・許認可に関する記述は一般的な解説です。実際の判断は、管轄の都道府県公安委員会および行政書士・弁護士・税理士・社会保険労務士にご相談ください。

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