海運・造船業のM&A仲介会社おすすめ10選|手数料・最低報酬を比較【2026年最新】
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海運・造船業のM&A仲介会社おすすめ10選|手数料・最低報酬を比較【2026年最新】

内航船主・造船所・舶用工業の売却に対応するM&A仲介会社10社を、成功報酬の計算基準・最低報酬・海事分野の専門性で比較。船舶担保の借入が重いこの業種は計算基準で手数料が数千万円変わります。譲渡価額のレンジ別に相談先を整理しました。

M&A比較レビュー編集部2026/9/114分で読める

海運・造船業の会社を売るなら、仲介会社は「①成功報酬をどの数字で計算するか(時価総資産か、株価・オーナー受取額か)」「②最低報酬の実額」「③海事業界の買い手ネットワークを持っているか」の3点で比べるのが結論です。船舶担保の借入が総資産の大半を占めるこの業種は、同じ売却額でも計算基準の違いだけで手数料が数千万円変わります。

もうひとつ先に伝えておきたいのが、譲渡価額が2億円を下回る一杯船主・小規模事業者には、大手仲介の最低報酬(2,000万〜2,500万円)は現実的でないという点です。この場合は公的機関・マッチングプラットフォーム・地域金融機関のほうが実務的な選択肢になります。この記事では、大手仲介をただ並べるのではなく、規模ごとに現実的な相談先を切り分けて示します。

この記事でわかること

  • 海運・造船に対応する主要な相談先10社の手数料・最低報酬・海事専門性の比較
  • 内航オーナーの実データを使った「計算基準の違いで手数料がいくら変わるか」の試算
  • 譲渡価額のレンジ別(〜2億/2〜5億/5〜30億/30億超)に、どこへ相談すべきか
  • 2025年10月に始まったオリックスの海事特化型の事業承継支援
  • 内航海運業法の地位承継届出、船舶担保と経営者保証、外為法など、この業種でしか出てこない実務論点

こんな方に向いています

  • 後継者がおらず、内航船主(オーナー・貸渡事業者)や内航オペレーターの譲渡を検討している経営者
  • 中小造船所・修繕ドック・舶用工業(エンジン・プロペラ・艤装・鉄工・塗装・電装)のオーナー
  • 船舶管理会社・船員配乗会社・海運仲立業(シップブローカー)の承継を考えている方
  • 船の借入と個人保証が残ったままで、売却できるのか判断がつかない方

なお、本記事の手数料・実績はすべて確認日2026年9月2日時点の各社公式サイト等の表記に基づきます。料金体系は改定されるため、契約前に必ず最新の料金表と契約書で確認してください。

結論:譲渡価額のレンジで、相談すべき相手は変わる

海運・造船業の売り手が最初にすべきことは、仲介会社を比べることではなく、自社の譲渡価額(株式の値段)がおおよそどのレンジに入るかを掴むことです。ここを飛ばすと、最低報酬に届かない規模の会社が大手仲介に断られたり、逆に手数料が実額ベースで割高になったりします。

譲渡価額の目安

現実的な相談先

理由

〜2億円(一杯船主・小規模オペレーター・小規模修繕業)

事業承継・引継ぎ支援センター/バトンズ/地域金融機関

大手仲介の最低報酬2,000万〜2,500万円が譲渡価額に対して重すぎる

2億〜5億円(複数隻の船主・地場の舶用メーカー)

ストライク/M&Aベストパートナーズ/M&A総合研究所/地域金融機関

負債を含めない計算基準+比較的低めの最低報酬の組み合わせを探す

5億〜30億円(中堅船主・中小造船所・舶用メーカー)

M&Aキャピタルパートナーズ/ストライク/日本M&Aセンター/オリックス

買い手候補の幅が価格に直結する。株価・オーナー受取額ベースが有利

30億円超(船隊を持つ船主・中堅造船グループ)

レコフ/日本M&Aセンター/大手FA

クロスボーダー・大型再編の実務対応力が必要

買い手が見つからないのが最大の悩み

オリックス(海事特化)

仲介だけでなく、オリックス自身が引き受ける選択肢がある

現時点で合理的なのは、「海事の事情がわかる相談先1社 + 大手総合仲介1社」の2社に話を聞き、手数料の総額試算と買い手候補リストを比べる進め方です。1社だけの提案で決めると、計算基準の違いに気づけません。

仲介会社選びの基本はM&A仲介会社の選び方ガイド、費用の全体像はM&Aの手数料・成功報酬の比較で解説しています。

海運・造船業に対応するM&A仲介会社・相談先10選【比較一覧】

各社の公式サイト(料金ページ・プレスリリース)で確認できた内容を、売り手(譲渡側)の目線で横並びにしました。「未確認」は各社が公式に金額・料率を開示していない項目で、推測では埋めていません。

相談先

種別

着手金

中間金

成功報酬の計算基準

最低報酬(売り手)

海事分野の適性

オリックス

海事特化(事業承継支援)

未確認

未確認

未確認

未確認

★★★ 現時点で確認できる唯一の海事特化。自社買取の選択肢あり

ストライク

上場仲介

無料

100万〜300万円

オーナー受取額

実質2,000万円

★★ 借入の重い船主と相性が良い

M&Aキャピタルパートナーズ

上場仲介

無料

手数料総額の約10%

株価

公式に記載なし

★★ 海運・造船の業界動向ページを保有

日本M&Aセンター

上場仲介(最大手)

あり

公式に記載なし

時価総資産

公式に記載なし

★★ 買い手網は最大級。手数料は膨らみやすい

M&Aベストパートナーズ

製造業特化

なし

250万円 or 成功報酬の10%

株式価値

設定あり(額は非公表)

★★ 造船・舶用(製造業側)に強い

レコフ

老舗FA

無料

総額の10%(基本合意時)

株価

2,500万円(税別)

★★ 大型・クロスボーダー向き

M&A総合研究所

上場仲介

無料

無料

譲渡価額

未確認

★ 完全成功報酬(売り手)

CINC Capital

仲介(登録支援機関)

未確認

未確認

未確認

未確認

★ 海運業界のM&A動向を発信

バトンズ

マッチングPF

無料

—

売り手は原則無料

—

★★ 数千万円規模の小型案件に現実的

事業承継・引継ぎ支援センター

公的機関

無料

—

—

—

★★ 小規模の第一相談先

※各社公式サイトの確認日2026-09-02時点の表記に基づきます。オリックスは手数料体系を公表していないため、個別の問い合わせが必要です。

この表で最も見落とされやすいのが「成功報酬の計算基準」の列です。海運・造船業は船舶・ドック・設備を担保にした有利子負債が極端に大きく、負債を含む「時価総資産(移動総資産)」で計算するか、負債を含まない「株価・株式価値・オーナー受取額」で計算するかで支払額がまったく違います。次章で実額を示します。

なお、成約件数の比較はこの記事では行いません。海運・造船セクターに絞った成約実績を公表している会社は現時点で確認できず、各社が公表する全体件数は分母の定義がそろっていないためです。

海運・造船業では「成功報酬の計算基準」で手数料が数千万円変わる

この業種で仲介会社選びの結論を左右するのは、担当者の相性でも実績件数でもなく、成功報酬の計算基準です。 理由は財務構造にあります。

内航オーナーは総資産の約9割が負債

国土交通省・日本内航海運組合総連合会の統計をもとにした、内航オーナー(貸渡事業者)1社平均の財務状況です。

項目

2015年度

2020年度

2022年度

総資産

6.94億円

8.37億円

7.64億円

うち船舶

3.94億円

4.50億円

3.73億円

負債

6.34億円

8.06億円

6.70億円

純資産

0.61億円

0.31億円

0.94億円

自己資本比率

8.8%

3.7%

12.3%

出典:日本内航海運組合総連合会「データで読み解く内航海運 2024年度版」(原データは国土交通省海事局資料。確認日2026-09-02)

一方、内航オペレーター(運送事業者)1社平均の自己資本比率は32.9%(2022年度)で対照的です。船を持つ側は、船舶担保の借入が総資産の9割近くを占めるのがこの業界の常態だと理解してください。

モデルケースで手数料を試算する

上記の実データをもとに、当サイトで2つのモデルケースを試算しました。あくまで各社が公表するレーマン方式の料率をあてはめた概算であり、実際の見積もりは案件ごとに異なります。

ケース1:内航オーナー平均モデル(時価総資産7.64億円/負債6.70億円/譲渡価額1億円)

計算基準

主な採用先

計算式

概算手数料

時価総資産レーマン

日本M&Aセンター

5%×5億+4%×2.64億

約3,556万円

株価レーマン

M&Aキャピタルパートナーズ、レコフ、M&Aベストパートナーズ

5%×1億=500万円

最低報酬に張り付く(レコフの場合2,500万円)

オーナー受取額レーマン

ストライク

4億円以下は定額

2,000万円

譲渡価額1億円に対して手数料が2,000万〜3,556万円。どの方式を選んでも、この規模では手数料負担が重すぎます。このレンジの売り手は、そもそも大手仲介ではなく公的機関・プラットフォームを検討すべきというのが、この試算から導かれる結論です。

ケース2:中堅船主モデル(時価総資産25億円/負債20億円/譲渡価額5億円)

計算基準

計算式

概算手数料

時価総資産レーマン

5%×5億+4%×5億+3%×15億

約9,000万円

株価レーマン

5%×5億

約2,500万円

オーナー受取額レーマン(ストライク)

4億円以下2,000万円+5%×1億

約2,500万円

同じ会社を同じ5億円で売っても、計算基準の違いだけで手数料が約6,500万円変わります。 譲渡価額の13%が消えるか、5%で済むかの差です。海運・造船業で「どの仲介会社を選ぶか」が実質的にお金の話になるのは、この構造があるためです。

※上記はレーマン方式の料率をあてはめた当サイトの試算です。実際には各社の最低報酬・中間金・消費税が加わります。レーマン方式そのものの仕組みはレーマン方式とは?計算例付き解説で詳しく整理しています。

各社の特徴と、おすすめできる会社/おすすめしない会社

1. オリックス|現時点で唯一の「海事特化」事業承継支援

オリックスは2025年10月21日、海事関連企業向けの事業承継支援を本格始動すると発表しました(オリックス公式リリース、確認日2026-09-02)。海運・造船に業種を絞った承継支援を掲げる大手事業者は、現時点でほかに確認できていません。

  • サービスは①株式の取得(自社で買い取る)②第三者への資産・株式譲渡の仲介 ③コンサルティング・アドバイザリーの3本立て
  • 公式に「海事関連企業向けの事業承継支援を専門に行う人員を配置」と明記(人員規模・組織名は未確認)
  • 船舶事業の基盤として約100隻の船舶を保有・管理(2026年3月時点、オリックス船舶事業ページ)。1960年代後半の国内中古船リース以来の業界ネットワークがある
  • グループに三徳船舶(2024年に事業承継目的で全株式取得)、ソメック(2025年株式取得。海運仲立業)を持つ
  • 第1号案件は外航船保有・運航管理のフェアフィールドシッピング。保有船と従業員は取引先企業が承継し、一部船舶はグループの三徳船舶が引き受けた

おすすめできる会社:買い手が見つからないことが最大のボトルネックになっている船主・船舶管理会社。用船先・造船所・金融機関との関係が複雑で、業界の事情を一から説明したくない経営者。

おすすめしない会社/注意点:手数料体系は公式に開示されていません(未確認)。また一般的な仲介会社と違い、オリックス自身が買い手になるケースがあります。その場合は仲介ではなく相対取引になるため、提示価格の妥当性を会計士や独立したFAに別途検証してもらうことを強くおすすめします。売り手側に立つ助言者が誰もいない状態で条件を決めないでください。

公式: https://www.orix.co.jp/grp/business/ship.html

2. ストライク|オーナー受取額ベースで、船の借入が手数料に跳ねない

ストライク公式サイト

東証プライム上場。着手金無料で、基本合意までの交渉が無料(相談・企業価値算定・候補提案・条件交渉まで)と公式に明記しています。

  • 中間報酬(基本合意報酬)は資産総額に連動し、10億円以下100万円/10億〜50億円200万円/50億円超300万円
  • 成功報酬はオーナー受取額ベースのレーマン方式。4億円以下は定額2,000万円、4億円超〜5億円5%/5億超〜10億円4%/10億超〜50億円3%/50億超〜100億円2%/100億円超1%(公式、確認日2026-09-02)
  • 公式は「売却後の手取り額がマイナスになるリスクがない」設計と説明。買い手が引き継ぐ資産・負債ではなく、オーナーが実際に手にする額が基準

おすすめできる会社:譲渡価額4億円超で、船舶担保の有利子負債が重い内航船主・オペレーター。負債が手数料に上乗せされないため、この業種では合理的な選択肢のひとつです。

おすすめしない会社:譲渡価額が1〜2億円の一杯船主。4億円以下は一律2,000万円のため、実質手数料率が20%を超えてしまいます。

公式: https://www.strike.co.jp/feature/fee.html

3. M&Aキャピタルパートナーズ|着手金無料・株価レーマン、海運/造船の業界ページを保有

M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト

東証プライム上場。着手金・企業価値評価が無料で、成功報酬は負債を含めない株価レーマン方式です(公式、確認日2026-09-02)。

  • 中間報酬は譲渡先候補を決定し、進めると決断した場合のみ発生。手数料総額の約10%(残り約90%が成功報酬)
  • 成功報酬は取引価格ベース(5億円以下5%/〜10億円4%/〜50億円3%/〜100億円2%/100億円超1%)
  • 最低報酬は公式手数料ページに明記がありません(未確認)。第三者情報では2,500万円との記載が多く見られますが、本記事では断定しません。初回面談で書面提示を求めてください
  • 海運業界のM&A動向・造船業界のM&A動向の業種ページを公開しており、業界を追っている姿勢は確認できます

おすすめできる会社:譲渡価額5億円以上の中堅船主・中小造船所・舶用メーカー。船やドックの借入が大きく、時価総資産ベースでは手数料が跳ね上がってしまう会社。

おすすめしない会社:譲渡価額2〜3億円規模の会社。最低報酬が非開示のため、面談前に総額の見通しが立てにくい点も踏まえて判断してください。

公式: https://www.ma-cp.com/about/fee/

4. 日本M&Aセンター|買い手ネットワークは最大級。ただし時価総資産ベース

日本M&Aセンター 製造業向けM&Aページ

業界最大手。空運・海運・港湾物流業界のM&Aニュースを継続更新しており、造船業向けには「造船×造船(土地・設備の補完)」「造船×他製造業(機械加工・塗装等の工程提携)」「海外進出型」の3パターンを提示したコラムも公開しています。

  • 着手金あり。提携仲介契約の締結時、売り手は調査・資料作成の開始時に発生し、企業評価料・企業概要書作成費用を含む(具体的金額は公式に記載なし=未確認)
  • 中間金の有無・額は公式手数料ページに記載がありません(未確認)
  • 成功報酬は譲渡企業の時価総資産額ベースのレーマン方式(5億円以下5%/5億超〜10億円4%/10億超〜50億円3%/50億超〜100億円2%/100億円超1%・公式、確認日2026-09-02)
  • 最低報酬も公式に記載なし(未確認)

おすすめできる会社:買い手候補の幅が価格を決めると考えている会社。海運大手・造船グループ・PEファンド・地銀経由の候補まで、最も広く当てられるのは現時点でこの会社です。純資産が厚く、有利子負債が相対的に小さい造船所・舶用メーカーとも相性が良好です。

おすすめしない会社:船舶担保の借入が重い内航船主。前章の試算のとおり、時価総資産ベースだと譲渡価額1億円でも手数料が3,500万円規模になり得ます。着手金を負担したくない会社も対象外です。

公式: https://www.nihon-ma.co.jp/service/fee/

5. M&Aベストパートナーズ|造船所・舶用工業(製造業側)と相性が良い

M&Aベストパートナーズ 製造業向けM&Aページ

製造業・建設業・不動産業・医療などに特化した仲介会社です。中小造船所・修繕ドック・舶用工業(エンジン・プロペラ・艤装・鉄工・塗装・電装)は製造業カテゴリに入るため、工程や設備の評価という点で理解が得られやすい相手です。

  • 着手金なし・月額報酬なし。基本合意締結まで手数料ゼロ
  • 中間報酬は基本合意書締結時に250万円または成功報酬の10%
  • 成功報酬は株式価値ベースのレーマン方式で、公式に「本来の株式価値をベースに算出し、負債を含まない」と明記(5億円以下5%/〜10億円4%/〜50億円3%/〜100億円2%/100億円超1%・確認日2026-09-02)
  • 最低報酬の設定はあるが、金額は公式ページに記載なし(未確認)
  • 全国に複数拠点

おすすめできる会社:設備投資の借入が大きい造船所・修繕ドック・舶用メーカー。譲渡価額2億〜30億円のレンジ。

おすすめしない会社/注意点:海運(船主・オペレーター)そのものの専門ページ・実績は今回確認できていません。船の評価や用船契約の扱いが論点の中心になる案件では、面談時に海運分野の対応経験を具体的に確認してください。また中間報酬は成約に至らなくても原則返還されないのが業界慣行のため、契約書の返還条項の確認は必須です。

公式: https://mabp.co.jp/rate/

6. レコフ|株価レーマン+最低報酬2,500万円を明示している老舗FA

1987年創業の老舗。最低報酬額を公式ページで明示している数少ない会社です。

  • 着手金無料(基本合意締結まで費用発生なし)
  • 成功報酬は株価レーマン方式。公式に「移動総資産をベースとする他社方式より手数料が低額になる」と明記
  • 支払時期は基本合意締結時に総額の10%、買収監査完了・M&A成立時に残り90%
  • 最低報酬2,500万円(税別)。FA形式の場合は別途相談
  • 【日本】造船業界のM&A動向などの業種コラムを自社で公開

おすすめできる会社:譲渡価額30億円超の中堅造船グループ・舶用メーカー。海外船社や外資ファンドを買い手候補に含める、クロスボーダー前提の案件。

おすすめしない会社:一杯船主・小規模オペレーター。最低報酬2,500万円は本領域では高い部類で、譲渡価額が5億円を下回ると手数料率が急激に上がります。

公式: https://www.recof.co.jp/fee/

7. M&A総合研究所|売り手は着手金・中間金とも無料

東証上場。譲渡企業は完全成功報酬制(着手金・中間金なし)で、成功報酬は譲渡価額ベースのレーマン方式です。海運のM&A動向・造船業/重機/プラント業界のM&Aといった業種コラムも公開しています。

  • 着手金・中間金:無料(売り手)
  • 成功報酬:譲渡価額ベースのレーマン方式
  • 最低報酬は公式手数料ページで直接確認できていません(未確認)。第三者情報では1,500万円との記載がありますが、本記事では断定しません
  • 海運・造船セクターの成約実績件数は未確認

おすすめできる会社:成約するまで一切費用をかけたくない売り手。譲渡価額2億〜10億円で、負債を含めない譲渡価額ベースの計算を望む会社。

おすすめしない会社:海事分野での具体的な成約事例の提示を重視する会社。面談時に「内航船主/造船所の成約経験があるか」を必ず質問し、回答が抽象的なら判断材料に加えてください。

8. CINC Capital|M&A仲介協会会員・登録支援機関

M&A仲介協会の会員かつ中小企業庁のM&A支援機関に登録している仲介会社で、海運業界のM&A動向を公開しています。

手数料体系は今回の調査では確認できませんでした(未確認)。 候補に入れる場合は、着手金・中間金・成功報酬の計算基準・最低報酬の4点を書面で提示してもらってください。

おすすめできる会社:候補を1〜2社に絞る前に、比較対象を広げて相見積もりを取りたい売り手。

おすすめしない会社/注意点:費用の総額を先に把握してから動きたい会社。公開情報だけでは手数料の見通しが立たないため、他社と同じ土俵で比べるには書面での条件提示が前提になります。

9. バトンズ|譲渡価額数千万円の案件で現実的に機能する

バトンズ(BATONZ)公式サイトのメインビジュアル

国内最大級のM&Aマッチングプラットフォームです。確認日2026-09-02時点で、海運の売却案件16件、造船の売却案件21件が掲載されています。

  • 売り手手数料は原則無料(譲渡スキームにより有料オプションあり)。買い手は成約価額の2%(税別)、最低27.5万円(税込)
  • 上場仲介の最低報酬2,000万〜2,500万円が成立しない価格帯をカバーできる、現時点で数少ない選択肢

おすすめできる会社:譲渡価額が数千万円規模の一杯船主、小規模な修繕業・舶用部品加工業。まず市場に買い手がいるかどうかを、費用をかけずに確かめたい経営者。

おすすめしない会社/注意点:仲介会社のようなフルサポートではなく、原則として自力または提携アドバイザー経由で進めます。船舶の評価、船員の処遇、内航海運業の登録承継といった海事特有の論点に対応できるアドバイザーかどうかを、個別に確認する必要があります。また船名や航路が特定されると業界内で噂が広がりやすいため、案件情報の匿名化には特に注意してください。

プラットフォーム型と仲介の違いはバトンズとM&A仲介会社の違い・比較で整理しています。

10. 事業承継・引継ぎ支援センター|相談無料の公的窓口。まずここでも良い

全国47都道府県に設置された中小企業庁の委託事業です。相談は無料で、2024年度(令和6年度)の実績は相談者数23,000者超、うち第三者承継(M&A)に関する相談者数16,045者、第三者承継の成約件数2,132件でした(中小企業基盤整備機構 プレスリリース 2025年5月30日、確認日2026-09-02)。

おすすめできる会社:譲渡価額が小さく、民間仲介の最低報酬に見合わない一杯船主・小規模造船所。地方運輸局の管轄と近い地域単位で動けるため、地元の同業者や取引先への承継を想定している場合にも適します。

おすすめしない会社/注意点:成約までの期間や買い手候補の広さでは民間仲介に劣る場合があります。海事業界固有の買い手ネットワークを持っているとは限らないため、船隊を持つ中堅船主が全国の買い手を探す用途には力不足です。

公的機関の使い方は事業承継・引継ぎ支援センターとは?活用ガイドで詳しく解説しています。

補足:地域金融機関(伊予銀行・広島銀行など)も有力な相談先

今治・因島・尾道・大島など船主と造船所が集積する瀬戸内圏では、地銀のM&A部門が実質的に最も情報を持っていることがあります。

  • 強み:船舶担保の借入と経営者個人保証を握るメインバンクとして、借入の引継ぎと保証解除を売却交渉と同時に進められる。これは民間仲介にはできない動き方です
  • 注意点:手数料体系は行ごとに異なり、公表されていないことが多い(未確認)。また、借入先が売却プロセスに関与することの利益相反には留意が必要です。銀行が紹介する買い手が、必ずしも最も高い価格を出す相手とは限りません

地域での相談先の選び方は地方のM&A仲介会社おすすめ、金融機関への伝え方は会社売却時の銀行・金融機関への対応方法もあわせてご覧ください。

業態・規模別のおすすめ早見表

ここまでの整理を、自社の業態と規模に落とし込んだものが次の表です。

自社の状況

第一候補

併走させたい相手

一杯船主(1隻保有)、譲渡価額数千万円

事業承継・引継ぎ支援センター

バトンズ、メインバンク

内航オペレーター(運航1〜3隻)、譲渡価額2〜5億円

ストライク

M&A総合研究所、地銀

複数隻を持つ船主、譲渡価額5億円以上

M&Aキャピタルパートナーズ

オリックス、ストライク

中小造船所・修繕ドック

M&Aベストパートナーズ

日本M&Aセンター

舶用工業(エンジン・プロペラ・鉄工・塗装・電装)

M&Aベストパートナーズ

M&Aキャピタルパートナーズ

船舶管理会社・船員配乗会社・海運仲立業

オリックス

事業承継・引継ぎ支援センター

中堅造船グループ、譲渡価額30億円超

レコフ

日本M&Aセンター、大手FA

買い手が見つかるか不安で動けない

オリックス

事業承継・引継ぎ支援センター

海運・造船業のM&Aで必ず確認したい4つの実務ポイント

この業種には、他業種のM&Aでは出てこない論点があります。相談先を選ぶ際は、この4点について具体的な回答が返ってくるかを判断材料にしてください。抽象的な答えしか返らない担当者は、この業界を扱った経験が乏しい可能性があります。

① 内航海運業法の地位承継届出(株式譲渡か事業譲渡かで手続きが変わる)

内航海運業者の地位を承継した者は、承継した日から30日以内に、主たる営業所の所在地を管轄する地方運輸局等へ事業の承継届出を行う必要があります(内航海運業法第10条第1項/同法施行規則第15条第1項)。手数料はなく、審査基準・標準処理期間も定められていない届出制です(国土交通省の手続案内、確認日2026-09-02)。

重要なのはスキームによる違いです。

  • 株式譲渡:会社そのものが存続するため、登録・許認可・船舶登記の名義は原則そのまま残る
  • 事業譲渡:登録の承継手続きや船舶の移転登録が発生し、手続きの負担が増える

なお、船舶の移転登録や登録免許税の具体的な扱いは本記事では確認できていません。海事代理士・司法書士・税理士など専門家への確認が必須です。

※登録事業者は総トン数100トン以上または長さ30m以上の船舶を扱う事業者、届出事業者はそれ未満という区分になっています。

スキームの選択そのものは株式譲渡と事業譲渡の違い・比較、許認可全般の扱いは会社売却時の許認可・免許の承継可否ガイドで解説しています。

② 船舶担保の借入と、経営者個人保証の処理

海運・造船業では、船舶担保の借入+経営者個人保証がセットになっているのが典型です。売却したのに保証だけ残る、というのが最も避けたい事態です。

中小企業庁は2024年8月30日に中小M&Aガイドライン(第3版)を策定し、経営者保証の処理に起因するトラブルへの対応を強化しました(手数料の透明化・利益相反の禁止もあわせて規定)。相談先を選ぶ際は、「保証解除をいつ、誰と、どう交渉するか」を具体的に説明できるかを必ず確認してください。

※保証解除の可否や条件は金融機関ごとの判断になります。実際の交渉にあたっては、弁護士・税理士など専門家への相談をおすすめします。

保証解除の具体的な手順は会社売却で個人保証・連帯保証を解除する方法にまとめています。

③ 外為法の対内直接投資審査(造船・海運は指定業種に掲載されている)

財務省・事業所管大臣が定める「指定業種を定める告示」の別表には、海事関連の業種が広く掲載されています(確認日2026-09-02)。

別表

掲載されている業種

別表第2

沿海旅客海運業/沿海貨物海運業/港湾旅客海運業/内航船舶貸渡業

別表第3

船舶製造・修理業/舶用機関製造業/外航旅客海運業/外航貨物海運業/船舶貸渡業(内航を除く)/海運仲立業

別表第1(コア業種の細目)

連続最大出力735kW以上のディーゼルエンジン及びその部分品(2サイクルのクランクシャフトに限る)、音響測深機、直径1,600mm超のプロペラ

出典:財務省「対内直接投資審査制度について」(確認日2026-09-02)

買い手が外国投資家(外資系ファンド・海外船社等)の場合、株式取得に事前届出が必要になり得ます。 該当性や出資比率の基準は案件ごとに異なり、本記事では閾値まで確認できていません。財務省および事業所管省庁(国土交通省海事局)、および弁護士への確認が必要です。

実務上の意味は明確です。中国・韓国勢や海外PEを買い手候補に含めると、審査で時間がかかる、あるいは取引が成立しないリスクがある。買い手候補に外資を含めるかどうかは、初期段階で仲介会社と方針をすり合わせてください。

④ 船員の雇用と、用船契約のチェンジオブコントロール条項

内航貨物船員は総数21,502人(2023年)で、50歳以上が約5割、60歳以上が26.5%を占めます(国土交通省海事局調べ)。買い手にとっては船と同じくらい船員が重要な資産であり、船員の継続雇用は価格交渉の主要論点になります。

あわせて確認すべきなのが、オペレーターや荷主との用船契約・運送契約に支配権変動(チェンジオブコントロール)条項があるかどうかです。株主が変わった時点で相手方が解除できる条項が入っていると、売却後に主要な用船先を失い、価格の前提が崩れかねません。契約書の棚卸しは着手前に済ませておいてください。

条項そのものの読み方はチェンジオブコントロール条項とは、従業員の扱いはM&A後、従業員はどうなるのかで詳しく解説しています。

海運・造船業界の現状と、売り時をどう考えるか

業界全体としては、大手の再編が加速し買い手が動いている局面です。 ただし大企業の再編と中小の事業承継は別の話であり、そのまま自社の判断材料にはなりません。分けて読んでください。

業界規模と事業者数(公式データ)

区分

事業者数

従業員

産業規模

海運業(2022年度)

179事業者

—

7.6兆円(運航隻数2,206隻)

船主(2024年12月)

325事業者

—

保有隻数3,977隻/194百万GT

造船業(2023年度)

約900事業者

7.0万人

3.0兆円

舶用工業(2021年)

約1,000事業者

4.6万人

0.9兆円

出典:国土交通省海事局「船舶産業を取り巻く現状」(2025年6月19日)(確認日2026-09-02)

日本の貿易量の99.6%が海上輸送で、うち日本商船隊が65.5%を担っています。保有船腹量・建造船腹量ともに日本は世界第3位です。

内航事業者は減り続けている

内航オーナー(貸渡事業者)は2000年度3,355社から2023年度1,179社へ、うち一杯船主は1,908社から675社へ減少しました(前掲「データで読み解く内航海運 2024年度版」)。オーナーの約3分の2が一杯船主という零細構造です。

※2024年度の数値(オーナー867社、一杯船主552社)は前年から不連続に大きく減少しており、統計上の集計変更の可能性があります。本記事では2023年度の数値を主に使い、2024年度は参考値として扱います。

売却を検討する動機になっている数字

  • 内航海運業の営業利益率は2.41%(全産業4.6%)。1社あたり売上高3億2,520万円・営業利益783万円(国土交通省海事局 令和7年9月資料)
  • 船齢14年以上(法定耐用年数超)の内航船が全体の約66〜70%。平成22年以降ずっと約7割で推移しており、代替建造の資金負担が零細事業者には重い
  • 造船業の就労者数は2016年91,264人 → 2025年4月1日時点76,707人(うち外国人材14,427人、社外工31,940人)と約16%減
  • 日本の新造船受注シェアは2024年に8%まで低下(2021年以降15〜16%で推移していたところからの急落)

一方、後継者不在率そのものは改善傾向にあります。帝国データバンクの2025年調査では、運輸業45.6%、輸送用機械器具製造(造船を含む)39.9%で、いずれも全国平均50.1%を下回りました(帝国データバンク 全国「後継者不在率」動向調査(2025年))。ただし内航海運は一杯船主に代表される個人事業に近い零細構造であり、法人を対象とする調査に十分反映されていない可能性があります。統計以上に承継が難しい構造にあるとみておくのが実態に近いでしょう。

2025〜2026年の再編動向(買い手が動いている証拠)

時期

内容

2025年10月

オリックスが海事関連企業向け事業承継支援を本格始動。海運・造船特化のM&A仲介に参入

2026年1月

今治造船がJMU(ジャパンマリンユナイテッド)を子会社化(出資比率30%→60%)。国内建造量シェアは合算で約50%

2026年1月

ソメック(オリックス子会社)が正栄汽船・神原汽船・尾道造船と船主JV「さくらオーシャン」を設立。新造船3隻を共同発注

2026年7月

日本郵船がNSユナイテッド海運へのTOBを発表(1株10,600円、買付総額約1,206億円)。TOB開始は2026年11月下旬〜12月下旬目途

2026年7月

今治造船の2025年度売上高が初の6,000億円突破。JMU合算で1兆円規模

中小オーナーにとっての含意は「上流が動くと、下請・協力会社・船主の再編ニーズも連動する」という点です。 買い手が能動的に候補を探している局面は、売り手にとって選択肢が多い局面でもあります。ただし、これは業界の空気を示すものであって、自社の値段が上がる保証ではありません。売り時の判断は自社の船齢・用船契約の残期間・借入残高から組み立ててください。

なお、かつて内航海運の売買判断に影響した内航海運暫定措置事業(船腹調整)は、2021年8月に終了しています(日本内航海運組合総連合会の公表情報に基づく/確認日2026-09-02)。古い解説記事には建造納付金の話が残っていることがあるため、情報の日付には注意してください。

相談先を選ぶときのチェックリスト

面談の場で、次の項目を書面ベースで確認してください。とくに1〜3は口頭の説明で済ませず、料金表の現物を見せてもらうことが重要です。

  1. 成功報酬の計算基準は何か — 時価総資産(移動総資産)/株価/株式価値/オーナー受取額のどれか。船舶担保の借入が含まれるかどうかを名指しで確認する
  2. 最低報酬はいくらか — 「案件による」で終わらせない。自社の想定譲渡価額を伝えて実額を出してもらう
  3. 着手金・中間金は発生するか、成約しなかった場合に返還されるか — 契約書の返還条項の条文を見る
  4. 海事分野の成約経験はあるか — 内航船主・造船所・舶用工業のどれを扱ったことがあるか、具体的に聞く
  5. 内航海運業法の地位承継届出について説明できるか — ここで詰まる担当者は経験が浅い
  6. 経営者保証の解除交渉を誰がやるのか — 銀行交渉の主体と手順を確認する
  7. 外資を買い手候補に含める方針か — 含めるなら外為法対応の実務経験を確認する
  8. 専任契約の期間とテール条項の内容 — 何ヶ月拘束され、契約終了後どこまで手数料義務が残るか

最低報酬が非公表の会社を自分で調べる方法

日本M&Aセンター・M&Aキャピタルパートナーズなど、最低報酬を公式サイトに載せていない会社があります。この場合、中小企業庁のM&A支援機関登録制度のデータベースで確認できることがあります。

  • 検索ページ:M&A支援機関登録制度 登録機関検索
  • 登録支援機関は中小M&Aガイドラインの遵守を宣言しており、登録情報として最低成功報酬額を公開している機関が多数あります

面談前にここで確認しておくと、提示された条件が同社の標準的な水準かどうかを判断できます。

契約条件の見方はM&A仲介契約の注意点・チェックリスト、専任契約の考え方は専任契約と非専任契約の違い・選び方で解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 船の借入(船舶担保)が残っていても売却できますか。

A. 一般的には可能です。株式譲渡であれば会社が借入をそのまま引き継ぐため、船舶登記や担保の名義変更は原則発生しません。ただし金融機関との契約に支配権変動時の期限の利益喪失条項が入っている場合があり、事前にメインバンクと調整が必要です。手数料面では、負債を含めない計算基準(株価・株式価値・オーナー受取額)の会社を選ぶかどうかで支払額が大きく変わります。

Q. 一杯船主(1隻だけ)でも買い手はつきますか。

A. 内航船の需要自体は存在しており、バトンズにも海運16件・造船21件の売却案件が掲載されています(確認日2026-09-02)。ただし譲渡価額が数千万円規模になると、大手仲介の最低報酬では採算が合わず受託されないことがあります。事業承継・引継ぎ支援センターやマッチングプラットフォーム、メインバンク経由の同業マッチングから当たるのが現実的です。船齢が浅く、安定した用船契約が付いている船ほど買い手はつきやすくなります。

Q. 中国や韓国の会社に売却することはできますか。

A. 海運・造船・舶用機関・海運仲立業はいずれも外為法の指定業種を定める告示の別表に掲載されており、外国投資家による株式取得は事前届出の対象になり得ます。該当性や出資比率の基準は案件ごとに判断が必要で、審査により時間がかかる、あるいは成立しない可能性があります。外資を候補に含める場合は、初期段階で弁護士および国土交通省海事局・財務省へ確認してください。

Q. 売却したことが用船先のオペレーターや荷主に知られると困ります。

A. 海事業界は業界内の情報伝達が速く、船名・航路・総トン数といった情報から会社が特定されやすいという特性があります。ノンネームシート(匿名の概要書)の記載粒度を担当者と細かくすり合わせてください。マッチングプラットフォームを使う場合は特に注意が必要です。あわせて、用船契約に支配権変動条項があるかを事前に確認しておきましょう。

Q. 船員の雇用は守られますか。

A. 株式譲渡であれば雇用契約は会社に残るため、形式上はそのまま継続します。ただし買い手にとって船員の確保は買収目的そのものであることが多く、雇用維持を条件として株式譲渡契約に明記するのが一般的です。譲渡後の待遇・配乗方針をどう扱うかは、価格と並ぶ交渉項目として早い段階で議題に上げてください。

Q. 造船所の土地に土壌汚染の懸念がある場合はどうなりますか。

A. 土地の状態は買収監査(デューデリジェンス)で必ず調査対象になり、調査結果次第で価格の減額や表明保証の対象になります。売り手側で先に把握しておくほうが交渉上は有利です。具体的な対応は環境調査会社・弁護士に相談してください。

Q. 仲介会社に相談するのは、事業承継・引継ぎ支援センターに行った後でも遅くないですか。

A. 遅くありません。センターへの相談は無料で、専任契約の拘束も発生しません。譲渡価額の見通しが立たない段階であれば、まずセンターや取引金融機関に相談して自社の規模感を掴み、そのうえで民間仲介を検討する順序でも問題ありません。逆に、いきなり専任契約を結んで拘束されることのほうがリスクです。

まとめ:海運・造船の売り手が押さえるべき3点

  1. 成功報酬の計算基準を最初に確認する。 船舶担保の借入が重いこの業種では、時価総資産ベースか、株価・オーナー受取額ベースかで手数料が数千万円変わります。
  2. 自社の譲渡価額レンジに合った相談先を選ぶ。 2億円を下回るなら、大手仲介の最低報酬は現実的ではありません。公的機関・プラットフォーム・地域金融機関のほうが機能します。
  3. 海事固有の論点に答えられる相手を選ぶ。 内航海運業法の地位承継届出、船舶担保と経営者保証、外為法、用船契約の支配権変動条項。この4つを具体的に語れる担当者かどうかが、実務力の見極めになります。

本記事の法務・税務・許認可に関する記述は一般的な整理であり、個別案件の判断は海事代理士・税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。手数料・実績の数値は確認日2026年9月2日時点の公式表記であり、最新の条件は各社の料金ページと見積もりでご確認ください。

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